思い込みと固定概念で見たシミ
一見、見た目はどう見ても、シミに見えますが、実はそうではない場合も、多々ある事があります。
人間って初めて見る物に対しては、今まで見てきた物と比べて、それに近い物を想像して、『これは○○だ!』、と、認識いたします。
当然、今回のシミは、お客様もシミだと思い込んでのお持込ですので、『食べ物が付いたのかも?』、と、いう感じで、スタッフもその時には、シミ抜きでお受けいたしました。
プロの見た目からしても、シミとして考えた場合ですと、古いタンパク質の変色したシミか、錆などの不溶性のシミに見えます。
↓↓↓ポリエステル100%のコート裾部分に付いた、シミ?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150603/15/iseya-nobochi/d3/01/j/o0450045013326297535.jpg?caw=800)
おはようございます、のぼっちです。
人間って、思い込んだら中々その考えから、抜け出せないんですよね~
え~~のぼっちも、人間だからそんな感じです。
でも、今回はこの生地が、ポリエステルだったので、シミではないかも知れないな~と、今までの経験上、この時点で少し疑ってました。
取り敢えず、何かわからないシミの場合は、シミ抜きのセオリー通りに、油性から順番に処理していきます。
まず、油性は反応無。
水性も反応無、とここまで反応がなければ、色素の可能性もあります。
色素取の酸素系処理も、サビ取も、反応無。
はい!
ここで、これはシミでは無いかも知れない!との判断が、確信に変わります。
↓↓↓そこで、20倍のレンズで拡大してみてみる。
なんか、穴が開いている様に見えますね~?
ちなみに、生地は化学繊維のポリエステルなので、この時点で、ほぼ、火の粉などの超高温の、ダメージによる溶解だと検証いたします。
タバコや火の子には注意
タバコの火は吸っていない状態の場合、先っちょの外側温度が300度ぐらいで、中心温度は700度ぐらいと言われております。
この火の粉が、ポリエステルに飛び火すると、あっという間に溶けてしまいます。
ポリエステルの溶解温度は、260度前後ですので、お洋服の生地状態の細い繊維なら、もっと低い温度でも、溶けてしまいそうです。
↓↓↓もう少しよく見る為に、60倍のレンズでも拡大してみました。
やっぱり、!思いっきり溶けちゃって、穴が開いてますね~。
超高温でないと、こういう風な、ピンポイントでの溶解による穴は作れません。
確定ですね。
そして、この場合は申し訳ございませんが、ドナイも出来ません。
ポリエステル等の化学繊維が、溶解してしまった場合には、どうする事も出来ません。
ですが、
天然繊維なら、今回の場合では溶けるのではなくて、焦げて穴が開く、という状態になりますので、ニットやウールのかけつぎで、部分的な修復処理が可能な場合もあります。
事実検証は大事です
でも、ここまでしっかりと検証しないと、何が原因で、どういう事が起きたは分かりません。
理由も分からず、『取れないので無理です』、とお返ししたのでは、お客様は、シミだと勘違いしたままになりますので、この結果をシッカリと伝えなければなりません。
残念ですが、この結果は、写真付きでお客様にお伝え致しました。
起きている現象と、事実と結果を報告するのも、お仕事ですからね。
↑↑↑本編とは関係ありません、ママになったスタッフのヤマちゃんと♪
さすがに、溶けたものはドナイも出来ませんが、シミなら全力で除去致しますよ。
あと、無くなった色も修正出来ますよ♪
ではでは~
そこまで見るか!と言う方も
すごいね♪と言う方も
ポチッとヨロシクお願いいたします
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