多くの人が「デジタルとは0と1のこと」と思っておられることでしょう。ですが、それは正解ではありません。正しくは、デジタルとは「数で表現すること」なのです。たとえば、十でも、百でも、1万でもいいのです。対象となる物事を数字で表すことができれば、それがデジタルなのです。
 

 0と1だけという誤解が生じたのは、主にコンピューターの内部では0と1が使われていることからだと思いますが、それはデジタルの代表例ながら、一例にすぎないのです。
 「厳密に言うとそうかもしれないけど、大方は合っているじゃないの」と思われるかもしれません。しかし、ここからボタンの掛け違いが始まっている可能性が高く、その影響でデジタル全体を正しく理解する妨げになっていると思います。

 デジタルが0と1だという誤解は、デジタルは白か黒、YesかNoの二者択一で厳密で融通の利かない冷たい世界という新たな誤解を引き起こします。デジタルは冷たいでしょうか?
 例として、2003年にデジタル化されたテレビ放送「地デジ」のことを考えてみましょう。アナログ放送の時代を覚えている方はまだ少なくないと思いますが、地デジはその前の放送より冷たくなったでしょうか?逆ですね。前のアナログ放送の時より解像度が向上し、格段に綺麗になっています。解像度が上がるということは1画面の中の情報量が上がることを意味していて、劇であれば役者の表情がよく分かるし、SF映画などでは迫力あるシーンを堪能できます。つまり、より多様な感性を伝えることができるようになったと言っていいと思います。
 

 カメラでも同様にデジタル化が進んだ結果、いまはデジカメは言うに及ばず、スマホのカメラでもかつてのフィルム時代の解像度をはるかに凌駕しています(高級機ではフィルムの3倍程度)。


 かつてデジタルが未熟だった頃は、確かにデジタルは表現力が足りず「冷たい」感じがしました。しかしいまは、デジタルは質・量共に劇的に向上し「優しさ」も表現できるようになっています。

 

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