帝釈天の山門をくぐり境内に足を踏み入れると、どこからともなく流れてくる寅さんのテーマ曲を耳にします。

音がする方に目をやると、そこには「寅さんおみくじ」の販売機がありました。




境内の売り場には寅さんのトレードマークだった首から下げる「寅さんお守り」も売っていて嬉しくなりますが、それらは寅さん映画が上映されなくなってから売られるようになりました。

映画が上映されていたときの帝釈天はほとんど寅さん色が感じられないお寺でした。

映画のイメージを期待して訪れてもまったくといっていいほどそれらが感じられなくてガッカリしたものです。

その頃の帝釈天や参道は観光地というよりも、お寺に参拝する信者さんを対象として食事やお土産を提供するといった宗教色の濃い場所だったのです。


1996年の夏に寅さんが亡くなり、翌年の冬に「寅さん記念館」が開館してからというもの、しだいに映画のイメージに柴又の町が歩み寄ってきたという気がしています。

東京の郊外の田園地帯であり、場所的にも決して「下町」ではないのですが、柴又の人たちの努力によって映画に出てくるような「下町情緒」が感じられる場所になってきました。

それらの変化をみていると、「寅さんは柴又の町の人たちに今でも愛され続けているんだなぁ」と、嬉しくなります。