それは日本の気学宗家である園田真次郎氏の著書『気学小筌』の中にあります。
「人間の運命とか運勢とか云うものも、気が元で吉凶を現わすことになるのでありますから、真に好運幸福を得たいと願うものは、先づ以って自分の思想、精神を
五慾の囚われから解放し、天理天道に照らして、これを正さなければならないのであります。
太陽ほど有り難いものはないのでありますが、太陽に感謝する人は誠に少ない、併し太陽は人が感謝すると否とに拘わらず、一日も一分も一秒もその恩恵を施す事を止めない。天は施す一方で、何か自分に得ようとか、代償を要求するとか云う、利慾の観念が毫末もない。これが太陽の思想であり、乾の精神であります。
太陽を父として生まれたものは、当然この思想を受け継いでいる筈であり、草でも木でも皆他を益する事を以って、その使命とし、営業としているに拘わらず、独り
人間のみは他を益すると云う事よりも、自分を利する事のみを使命の如く考えて、営業としているのである。
勿論得る事の必要であるのは当然であるが、同時に与え施す事も考えねばなりません。殊に物質的な施しと共に、徳を施す事が絶対に必要であります。人に物を施せばそれだけ損をする様に思うのは間違いで、因縁因果の大法から云えば、それは後に至って十倍以上五百倍の力を以って、自分に還って来るのである。反対に我利我慾の一点張りで、不正不義の儲けをしたのも同様に、一時は儲けたつもりでいても、やがて十倍以上五百倍の力で罰せられる事になるものであります。」 つづく
「人間の運命とか運勢とか云うものも、気が元で吉凶を現わすことになるのでありますから、真に好運幸福を得たいと願うものは、先づ以って自分の思想、精神を
五慾の囚われから解放し、天理天道に照らして、これを正さなければならないのであります。
太陽ほど有り難いものはないのでありますが、太陽に感謝する人は誠に少ない、併し太陽は人が感謝すると否とに拘わらず、一日も一分も一秒もその恩恵を施す事を止めない。天は施す一方で、何か自分に得ようとか、代償を要求するとか云う、利慾の観念が毫末もない。これが太陽の思想であり、乾の精神であります。
太陽を父として生まれたものは、当然この思想を受け継いでいる筈であり、草でも木でも皆他を益する事を以って、その使命とし、営業としているに拘わらず、独り
人間のみは他を益すると云う事よりも、自分を利する事のみを使命の如く考えて、営業としているのである。
勿論得る事の必要であるのは当然であるが、同時に与え施す事も考えねばなりません。殊に物質的な施しと共に、徳を施す事が絶対に必要であります。人に物を施せばそれだけ損をする様に思うのは間違いで、因縁因果の大法から云えば、それは後に至って十倍以上五百倍の力を以って、自分に還って来るのである。反対に我利我慾の一点張りで、不正不義の儲けをしたのも同様に、一時は儲けたつもりでいても、やがて十倍以上五百倍の力で罰せられる事になるものであります。」 つづく