江戸の寺社配置において、方位より重要だったのは造営する場所の“地形”でした。

前回あげた寺社のすべてに共通する点として、丘や山の上などの高台に建てられているのです。

風水師の御堂龍児氏によると、周辺よりも小高くなっている眺めがいい場所は、よい気が充満しているところだそうです。


「昔からの神社や寺の多くは、ほんとうに風水師の目からみていい場所にあります。かならずといっていいほど、地龍に乗った小高い場所にあり、強い水龍もはいり込んでいます。(中略)
理由はどうであれ、昔からご利益があるといわれる神社や寺のほとんどすべてが“気のいい”場所に建てられているのはたしかです。そこを訪れることによって、羅盤をもって、わざわざ山の中を探しまわらなくても、手軽に大地のエネルギーを受けることができます。」 (御堂龍児『開運風水学』より)