4 江戸の都市計画の基準について (2)東京スカイツリーの天望デッキにも展示されている、江戸の全景を描いた鍬形蕙斎の「江戸一目図屏風」では中央遠方に富士山が堂々と聳えています。また、江戸大絵図のほとんどが“西”を上にしていますが、江戸の人たちにとっては富士山の影響が大きかったのではないでしょうか?富士山を目視することで、無意識のうちに山からの“龍脈”のエネルギーを感じていたのかもしれません。目に見えない東西南北の方位よりも、実際の地形に現れている象徴の方が江戸の人たちの心を大きくとらえていたのだと思います。