江戸風水都市肯定説のほとんどが、風水師の人たちによる「巒頭」からの判断になっています。

自然の河川や山々を伝わってきたエネルギーの流れが、皇居(江戸城)に集中しているようです。

風水師の御堂龍児氏は『開運風水学』の中で次のように解説しています。


「東京にエネルギーをもたらす祖山は、まえにもお話ししたように、富士山と秩父山地です。富士山は日本でいちばん高い山ですが、これは富士山が大地の気のエネルギーを受けて、大きく盛り上がっていることを表わしています。
ひじょうに強い霊力をもった山だといえるでしょう。地上にあふれ出たエネルギーは、五本の地龍となって、日本の各地に流れていきます。
富士山から出た地龍は、日本のほとんどの山に影響しているといってよいでしょう。
この五本の地龍のうち、東京に関係の深いものは二本です。一本は丹沢山地に延びていくもの、もう一本は山梨県の都留市から大月市秋山村方面に延びていくものです。(中略)
これ以外に、箱根の山からも東京に向けて地龍が走っていることがわかっています。
東京がこれまで繁栄してきたのも、おたがいに補うような性質をもった地龍が、何本もはいり込んでいたことが大きな理由のひとつになっていることは間違いありません。さらに、いまは皇居となっている江戸城が、風水師からみると、どれほどとてつもない場所に建てられているのかもおわかりになったと思います。江戸・東京の繁栄と、大地の気の流れは、切っても切れない関係にあったのです。」