美保神社~毎朝行われる巫女舞に感動~ | 出雲 幸せ巡り- 松尾たいこのイラストエッセイ『出雲 幸せ巡り』公式ブログ

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松尾たいこのイラストエッセイ第2弾
『出雲 幸せ巡り』の公式ブログです。
取材エピソードを写真と共に紹介します。

こんにちは、ロックです。



いよいよ出雲取材も4日目。

残すところ、あとわずかとなりました。


星野リゾートの「界 出雲」さんで極上の癒しをいただき、

朝風呂→美味しい朝ごはんのあと、早々に出発。

この日の最初の目的地は鳥取との県堺近くにある美保神社です。

玉造温泉からは車で約1時間かかります。

ここに、なんとしても9時には着きたかったので、

8時前に出発しました。


なぜ、9時につきたかったかというと、

こちらの神社では毎日、9時と午後3時ごろから、

拝殿にて、神楽が奉納されるからです。

これ、参拝者がいようがいまいが、毎日行われています。

しかも雅楽の生演奏。


以前参拝した時がたまたま午後3時過ぎで、この巫女舞に遭遇し、

とても感動したものですから、ぜひ、もう一度見てみたいと。

で、この日も案内をしてくださる雲南市観光協会の宇都宮さんをせかしつつ、

時間通り9時過ぎに到着。


美保神社があるところは、島根県の端っこで、

ちょっと行けば、鬼太郎で有名な鳥取県の境港

なので、出雲神社旅をされる方でも、

時間に余裕がないとなかなか行けない神社です。

が、行く価値大の神社なんですね~、ここ。

美保神社です。

ご祭神はコトシノヌシノカミミホツヒメノミコト

コトシロヌシというのは大国主のお子さん。

エビスビールのラベルに描かれてる、あの釣竿をもった神様です。



日本の神様で唯一、七福神に入っています。


ミホツヒメというのは大国主の奥さん。

といっても、何番目の奥さんなんでしょうか・・・。

とりあえず、正妻ではありません(正妻はスサノオの娘のスセリヒメ)。

で、大国主のお子さんと奥さんだから母と子かというと、さにあらず。

コトシロヌシのお母さんはカムヤタテヒメなので、

ママ母と一緒に祀られてることになるんですかね。

ミホツヒメは天津神のタカミムスビの娘さんで、

大国主が国譲りをし服従したという証に妻としたんだそうです。


で、この美保神社というのは、全国に3385社あるというゑびす社の総本社です。

コトシロヌシが釣り好きで、漁業の神様になっているので、

漁業関係のお仕事の方から崇敬されています。


コトシロヌシは本当はゑびすとは違うんですが、

このあたり、若干ややこしいので、興味のある方は、

「コトシロヌシ、えびす、ひるこ」でググってください。

で、さらに深く知りたいという方は、

戸矢学著『ヒルコ~棄てられた謎の神~』をご一読ください。

興味深いですよ。

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で、到着するや、急いでご本殿に向かいます。

静かな境内。まだ、始まっていません。ほっと一安心。

待つこと数分で、巫女さんや雅楽の演奏をする人たちが拝殿に入っていきます。

いよいよ始まりました。


拝殿にて、雅楽の生演奏に優雅な巫女舞。

雅な演奏に合わせ、巫女さんの降る鈴の音が神秘的に響きます。

こちらの拝殿、周囲に壁がないので、すごく開放的で、とても見やすいです。



嬉しくなって写真撮りすぎ。

時間にすると10分くらいでしょうか。


これまでにも何度かお神楽は拝見したことがあるのですが、

なんというか、この場所のせいなのか、飾り気のなさがいいというか、

とても気持ちよく、自然体で拝見することができました。

美保神社に参拝される方は、ぜひ、朝9時か午後3時を目指して行ってください。

もちろん、無料です。


さて、こちらのご本殿ですが、ご祭神が二柱ということで、

ちょっと変わった作りになっています。

ちょっと失礼して、後ろから写真を撮らせていただきました。

ご本殿が二つあります。

で、千木に注目。

この写真、後ろから撮ってますので、

正面から見て右側のお社が内削ぎ(水平)、左側が外削ぎ(垂直)、

つまり、右側がミホツヒメ、左側がコトシロヌシ、というわけです。

写真ではわかりませんが、鰹木の数は右側が偶数、左側が奇数のはずです。

ゑびす社の総本社というだけあって、立派なご社殿です。

この建築を「美保造り」というそうです。

これ、前にも書きましたが、須佐神社の奥にあったのと一緒です。


ご本殿の奥には摂社がいくつかあります。



見ることはできませんが、2つのご本殿の間にも大后社というのがあって、

そこにはコトシロヌシのお母さんのカムヤタテヒメと

大国主の奥さん(何人目だ?)のヌナカワヒメが祀られているそうです。


こちらは社務所に売っていたお守り。




コトシロヌシは漁業の神様、ミホツヒメは農業の神様ということで、

鯛(?)が稲穂を加えています。

かわいいですね。



狛犬は大きくて迫力ありました。

お尻を上げてる出雲型ではないですね。


さて、鳥居を出ると、港町らしく、魚の干物なんかを売るお店が並んでます。

いわしかな。

かますかな。

で、おばちゃんが屋台でイカ焼きを売っていて、

いい~~香りが漂ってます。

このイカ焼き、絶品ですので、ぜひお試しを。


で、鳥居から出てすぐ左に、風情のある通りがあります。



青石畳通りです。

雨が降るとこの石畳が青く光るんだそうです。

150メートルくらいの短い通りなんですが、古い建物が両側に並び、いい雰囲気。

この通りにある、国の文化財にもなってる旅館が美保館

レトロ感満載。



昔のものがそのまんま残ってます。

ここからの景色も最高。

昔は文人墨客でにぎわったそうです。

(正直、今はかなりさびれてますが・・・)


さて、ここでクイズです。

この通りの表札で不思議な名前を見つけました。

「鷦鷯」

なんと読むでしょうか?

難しいですね~、ヒントは松尾さんと関係してます。

ということで、正解は次回に。


この通りをブラブラした後、ここから車で数分の美保関へ。

ここには、コトシロヌシが沖で腰を掛けて釣りをしていたという岩があります。

そちらに向かって、鳥居が。

ここは、国譲りの際に、コトシロヌシが釣りをしてたといいます。

コトシロヌシはアマテラスの使いに国を譲ることを承知すると、

船を傾け、身を隠してしまったそうです。

この国譲りのできごとをもとにした青柴垣神事というのが、

今も美保神社には伝わっています。


ここも神話の舞台なんですね。

しかも日本の建国の歴史に重要な意味を持つ。

しばし、古代の日本に思いを馳せました。



ということで、本日の1社目、無事参拝終了。

鬼太郎に会いに行きたい気持ちを抑えつつ、

次の神社へと向かうのでした。




 
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