『ヒロシ』#29
しかしオモシロくなくなったヒロシの事を他のクラスの奴らは知らず休憩時間によくイジリにきた
「キモシさんおつかれさまです!」
「ホント疲れたよ、オナニーのしすぎで!ちがうかハハハ!」
「……」
最悪の『ちがうか!』を言ってしまった
その一言で話しに参加してない奴らも固まってしまった
苦笑いしてるみんなをみてヒロシも苦笑いするしかなかった
しだいにヒロシはオモシロく無いやつになり、自然と小声になり自信もなくしてしまった
元々起用ではないヒロシには修復不可能、再びブツブツとにやける人間になっていった
だが運動会など一生懸命走ってる姿は誰よりもウケていた
しかしその笑い声とヒロシの間には距離がありすぎた
『笑われている』という現実も知らぬまま学生時代は過ぎるのであった。
つづく