-はじめに-
群発頭痛という病気をご存知でしょうか。
あまり聞きなれない病名かもしれません。
群発頭痛とは、数ヶ月から数年の周期である期間だけ、毎日もしくは数日おきに頭の片側にとても激しい痛みを伴う頭痛です。
あまりの激痛に自殺頭痛とも呼ばれる事も。
20~40代の比較的若い男性に多く(女性の約3~7倍とも)、有病率は約1000人に1人と、偏頭痛に比べても1/100程度なので馴染みがないのも仕方がありません。
そして、この頭痛はその発生原因が不明であり、根本的に完治させる治療法は現状ありません。
私もその群発頭痛に15年以上悩まされてきた1人であり、生活する上で色々な弊害を経験してきました。
同じ群発頭痛をもち、悩んでいる方には痛みの共有と軽減の糸口を、知らなかったという方にはそんな病気があるのか、周りに持っている人がいたらどうすればいいのかを書き記して置こうと思った次第です。
※なお、これらの記事は医療に関してはド素人の私一個人の経験則なので、基本的には(私の場合は)という枕詞が付いている前提でお読みください。
-Why the 群発?-
ではその群発頭痛とはどのような頭痛なのか。
冒頭でも少し触れましたが、ある特定期間だけに起こる頭痛で、その期間に集中している様子が群発地震に似ているところから来ているようです。
私の場合は約11ヶ月周期で約1ヶ月間、2日おきに大体2~3時間の間にだけ起こります。
人によっては数年周期だったり、数ヶ月間だったり毎日だったり、30分程度だったりとマチマチですが、基本的に発作の起こる期間は集中しており、その期間を”群発期”と呼びます。
私も一番長い周期だったときは約1年半、短い周期で半年、期間が2週間で終わったり2ヶ月間だったり、群発期の始まりと終わり頃は1時間程度で発作が収まったりと多少のムラがありますが、年中続くというようなことはまずありません。
(なかには慢性的群発頭痛と言ってずっと続く方も稀に居るようですが…想像するだけでゾッとします。)
ちなみに私の群発期中の自然発症は”今日出たから次は明後日”とキレイに2日に1回ということがほとんどです。
時間帯こそまばらではありますが、これだけは今までほぼ崩れたことがありません。
-How is 痛い?-
肝心の痛みですが、あの、もう、ただただもうただもう単純に、
痛い。
いや、当たり前なんですけどね。
文章で人に伝えるのはとても難しいので、まさにピークで痛い時に頭をパカっと割ってはいどーぞ♡と痛みを体感してもらうのが一番手っ取り早いのですが…。
そうもいかないので、私は先の尖っていない棒をこめかみから目の裏まで力任せにめり込まれてグリグリされている様な感じと表現しています。
ガンガンや、ズキンズキンと脈打つのではなく、片側のこめかみ~眼底をギューーっと極度に締め付けられるよな、またえぐられるように痛むのがこの頭痛の一つの特徴です。(私の場合は必ず左側)
怪我や病気の大抵の痛みは寝たり座ったりして安静にしている方が楽だったりしますが、痛すぎてじっとすることすらままなりません。
その痛みは心筋梗塞、尿管結石と並んで生きているうちに味わえる三大激痛によく挙げられています。
なったことはないですが他2つもマジで勘弁してほしいですね。
前兆らしい前兆はなく、フッっとこめかみ辺りが痛んだかな?と思ったら数分後には転げ回りたくなるほどの激痛に襲われます。
一度痛みが出てしまったら最後、市販の頭痛薬や痛み止めなどではとても歯が立たないどころか、場合によっては余計気分が悪くなったりします。
酷い吐き気や嘔吐はありませんが、光や音に過敏になり、痛い側の目と鼻から無限に涙と鼻水を流して脂汗をかきながら数時間ひたすら激痛に耐えるしかありません。
特効薬などは現在あるにはあるのですが、それはまた後の記事で。
と、ここまでどんだけ痛いのかということを力説しましたが、基本的には群発頭痛で死ぬことはありません。
基本的には。
というのも、あまりの痛みに耐えかねて頭を壁に打ち付けたり、物を破壊したり、ベランダから飛び降りる、海外ではハンマーや銃で頭を撃ち抜いた(!)という逸話があるのが別名”自殺頭痛”と呼ばれている所以です。
人によっては錯乱状態に陥るほどの痛みなのです。
幸いにも私の症状は軽い方らしく、実際そのような行動に至ったことはないですが、意味もなく歩き回ったり、座っていると机をバンバンと叩きたくなる衝動に駆られたりする事もあるので気持ちはとても分かります。
-それは台風一過の如し-
さて、それだけ痛い群発頭痛ですが、痛みを耐えきって症状が過ぎ去ると嘘のように痛みも違和感も何もなくなります。
むしろ激痛から開放されたことに清々としてテンションが上りすぎるくらいです。
-なんだ、それなら良いじゃないの。
と、普通はそう感じると思います。
現に今まで症状の説明をすると大抵の人が、そうなんだ~ならまだ良いねぇ。というような反応が返ってきます。
しかし現実はそうもいきません。
発作が出ているときに一人、もしくは群発を持っていることを知っている人に囲まれていれば問題ないのですが、会社や出先など、そうではない状況がほとんどなのです。
そう、何も知らない人からすれば、急に黙り込んで涙をボロボロ流しながら時折唸ったり落ち着きのない様子になったと思ったら、数時間後にはスッキリした表情で何事もなく元気になっているとても情緒不安定なヤバいやつなのです。
また、私は基本的に日中にしか症状が出ないのであまり経験はないのですが、寝ている最中に発作が起こる人も多いとされています。
群発期中は寝ているときに先程書いたような激痛に毎日、もしくは数日おきに数時間襲われるのですから当然寝不足待ったなしです。
このように実生活上では”数時間限定”ということが仇となって周囲に認知されにくく、場合によっては仮病や単なる夜更かしだと思われることも少なくないのです。
”たかだか頭痛で”と軽く捉えらえることも。
そして、一旦群発期自体が収束するとまた次の群発期が来るまでの期間(寛解期と言うらしい)は何事もなく過ごすことができます。
私は約1年周期なので大抵は次回が翌年になります。そうなるともはや周りの人はほぼ覚えていません。
発症し始めてから、アーそういえばねー。と思い出してもらえれば良いほうです。
現に私も数え切れないほど症状の説明をして、ようやく親しい友人や会社の部署内の方には認知されてきましたが、それでもその一回り外側に居る人達には伝えきれないのが現状です。
-アル引き金−
冒頭にも書きましたが、残念ながら群発頭痛の根本的原因はまだ明らかになっていません。
ただし、メカニズム自体はある程度分かってきているようで目の奥にある太い血管が異常に拡張することで周囲が炎症を起こし神経を刺激しているのではないかと言われています。
そのため現在は群発期に入ったら予防薬を服薬することで症状自体出さないことに今の所は成功しています。
ただ一つの例外を除いては。
その例外とは、
酒です。
群発頭痛の特徴として群発期にアルコールを摂取すると百発百中で発症します。
これは発症した直後だろうが翌日だろうが関係ありません。缶ビールを半分も飲めば必ず出ます。
予防薬を飲んでいても出ます。カンケーありません。
というわけで群発期は強制的に禁酒です。
お酒好きの私にとっては結構な苦行なのですが、あの痛みのことを考えれば致し方ありません。
今は年にひと月の休肝月だと言い聞かせています。それくらいポジティブに考えないとやってらんない。
と、ここまであらかた群発頭痛がどんなものかということを説明してきました。
次の記事では私がいつ群発頭痛と出会ってから現在に至るまでどのような対処をしてきたか、また周りはどのような反応だったのかということを書いていきたいと思います。
要は自分語りがメインになるので(笑)、興味のない方は最後の記事に書いた具体的な治療法と今後、そして周りの人はどうしたらいいのか、その辺を読んでいただければと思います。