ラスベガス研修レポートvol.3
2009.3.11
ラスベガス研修レポート
松田 元
2009年3月1日(日)~ 3月7日(土)の7日間、アメリカ・ラスベガスに研修に行かせて頂きました。秋メイン展に向け、更なる飛躍をする為にモノを作る人として、世界的なスケールを
体感し、モノ作りに生かせる部分を吸収し、他にはない打ち出し方や喜んで頂ける方法を学ぶ
為に行かせて頂きました。
ラスベガスはアメリカ合衆国西部に位置するネバダ州南部にある同州最大の都市で、もともと昔はネバダ砂漠の中に位置し、この付近は窪んだ地形となっており、オアシスとなっていました。1840年代にカリフォルニアで金が発見されて以来、貴重な中継ポイントとして発展を遂げたのが現在のラスベガスになります。現在では新しいものが次々に建設され、進化し世界一のエンターテイメントシティに発展を遂げています。
日本から乗り継ぎも含め約11時間で到着した空港に着いた瞬間から砂漠という事もあり湿度の低さを感じました。空港ではいきなりネオン管や艶やかな壁画、スロットマシーンに出迎えられ、ここはラスベガスなんだと実感致しました。そこからバスで20分程の距離にメインとなる通り
ラスベガスブルーバード(通称ストリップ通り)がありました。
約6.4kmに巨大ホテルが連ね、その光景は今まで目にした事がない程でした。バスで通りを走らせていると通り沿いに広がる池を発見しました。そこが今回研修中に滞在するホテル、ベラージオ(Bellagio)でした。着いた瞬間まるで出迎えてくれたかのように音に合わせ池から70m以上の高さまで吹き上がる水に感動致しました。
ベラージオとはスイスとの国境に近い北イタリアのコモ湖畔にあるリゾートの名前でホテルのテーマはイタリア。コンセプトはエレガントといったとおり、フロントがあるロビーにはイタリアの職人が手がけたというガラス細工のフラワーが天井に咲いておりました。
びっしりと敷き詰められたフラワーの数は1800にもおよび圧倒させられました。ホテル内は重厚な絨毯が敷いてあったりと細部までしっかりと作り込まれている印象でした。
それらは参考資料として撮影させて頂きました。
到着した初日はラスベガス全体を把握できるようイルミネーションガイドツアーに参加させて頂きました。まずはストリップ通りの一番北に位置するストラトスフィアタワーに向かいました。
高さ350m程あるタワーの展望フロアーに到着した時間は夜を迎えており、ストリップ通りを中心としたイルミネーションが待っていました。日本と違い安全を考えたガラス等の仕切りはなく、風を感じながらしっかりと360度大パノラマでラスベガスの夜景を見る事が出来ました。
そこからラスベガスのもう一つの中心ダウンタウンに向かいました。ここはラスベガスカジノ発祥の地で「フリーモント・エクスペリエンス」という4ブロックのアーケードの天井に映像が映し出される音と光のショーを見る事が出来ました。曲に合わせ作られている映像は色鮮やかなものが沢山あり、入れ替わるプログラミングに圧倒させられました。ショーが始まる瞬間に車道は通行止め、さっきまできらびやかに光輝いていたカジノは電気を落とし、一つのエンターテイメントに対する見せ方、協力体制に感動しました。
次の日からはラスベガスのホテルをリサーチ、世界屈指のシルク・ドゥ・ソレーユのショー、
世界遺産グランドキャニオンに行かせて頂きました。
まずはホテルリサーチから開始しました。滞在しているホテル「ベラージオ」もそうですが、ラスベガスにはベネチア、エジプト、NY、パリ等の世界の都市をテーマにしたホテルが多く、その中はそれらに伴い内装やインテリアからショップ展開も合わせておりました。どのホテルも、とても打ち出し方や見せ方、完成度が高く、集客のための独自のアトラクションやショーを開催しており、人を魅了する仕組みがそこにはありました。
リサーチさせて頂いた中でベネチアン、パリスの2つのホテルがとても印象的でした。
ベネチアンはホテル内に運河が流れ、ゴンドラ広場やリカルト橋があり、水の都をイメージする風景が広がっておりました。それらがしっかりとバランスが取れ、砂漠地帯なのに不自然さがないといった印象を受けました。建物や橋の細部に至る所まで凝った彫刻がされており、レプリカと感じさせない程、上手く作り込まれておりました。彫刻等の前で足を止め、参考資料用に撮影させて頂きました。
パリスも同様ですがまた訪れる機会があれば、いつかこのホテルにも泊まってみたいと思える程でした。その後、リサーチを兼ねてファッションモール「フォーラムショップ」に向かいました。東京お台場にあるヴィーナスフォートはここをベースにしており、古代ローマがテーマになっていました。フレスコ画や噴水が印象的で、初めて目にした螺旋状のエスカレーターを取り囲むようにショップが配置されておりました。面積あたりの売上高は北米ナンバー1というだけあり、館内は賑わっておりました。リサーチ中、沢山のホテルではフリーで見られるショーが開催されており足を止めて見させて頂きましたが、見物客はみんな笑顔でどれもレベルがとても高く関心させられました。ラスベガスでは沢山のショーを開催しておりますが、中でもカナダのサーカス団、シルク・ドゥ・ソレーユのステージを幾つか見る事が出来ます。
今回の研修では『O』というショーを拝見させて頂きました。テーマはすべての生命体の基礎は水。『O』とは“オー”と発音するフランス語で水を意味するeauに通じ、輪廻転生を象徴している。およそ9000万ドルを制作費にかけたという舞台は、芸術性、技術性、創造性、娯楽性、舞台装置のすべてにおいてレベルのとても高いものであり、圧巻の連続と感動がありました。
ショー自体1時間半ほどでしたが、開始から瞬時に『O』の世界に引き込まれ、次は何が起こるのか?常に次への期待と同時に自分もショー縁者の1人ではないかと思ってしまう程、臨場感に溢れておりました。私もモノを作り出すクリエーターとしてかなりの刺激を受けさせて頂きました。
そして今回の研修で最後の目的地となる世界遺産『グランドキャニオン国立公園』に行かせて頂きました。
ラスベガス郊外から飛行機に乗り、およそ45分でグランドキャニオン空港に到着しました。コロラド川が数億年の歳月をかけ、大地を削って作り上げた場所で、まず感じたのは普段の日常では感じる事の出来ない素晴らしく壮大な空気感がそこにはありました。そして大自然の開放感を味わいながら、バスでサウスリムに位置する絶景ポイントのマザーポイントを目指しました。到着すると言葉が出ない程の圧倒的なスケールに驚きました。リムから見下ろす谷は時間毎に表情を変え、まさに大自然が作り出した芸術でした。グランドキャニオンでは幾つもの地層が見る事が出来、それらが自然のグラデーションを形成しておりました。
ガイドに訪ねると谷の一番深い地層で18億年前のもので一番新しい層で2億6千年も前のものでした。今回訪れたことで世界規模の大自然に触れ、体感させて頂きました。また都会では撮影出来ない大自然が作り出した色や風景といった貴重な写真を撮ることが出来ました。
今回の研修で世界規模のエンターテイメント性と創作性、そして世界遺産の大自然に触れる事で
モノの作り手として必要な知識や教養を持つ事が出来ました。
研修で味わった感動や喜びを秋展以降のモノ作りへと融合させ、ブランドを作り込んでいこうと考えます。またこの感動を洋服を通し、お客様へ伝えていけるように取り組んでいこうと考えます。
最後に今回はこのような貴重な経験をさせて頂き、誠に有り難うございました。
ラスベガス研修レポート
松田 元
2009年3月1日(日)~ 3月7日(土)の7日間、アメリカ・ラスベガスに研修に行かせて頂きました。秋メイン展に向け、更なる飛躍をする為にモノを作る人として、世界的なスケールを
体感し、モノ作りに生かせる部分を吸収し、他にはない打ち出し方や喜んで頂ける方法を学ぶ
為に行かせて頂きました。
ラスベガスはアメリカ合衆国西部に位置するネバダ州南部にある同州最大の都市で、もともと昔はネバダ砂漠の中に位置し、この付近は窪んだ地形となっており、オアシスとなっていました。1840年代にカリフォルニアで金が発見されて以来、貴重な中継ポイントとして発展を遂げたのが現在のラスベガスになります。現在では新しいものが次々に建設され、進化し世界一のエンターテイメントシティに発展を遂げています。
日本から乗り継ぎも含め約11時間で到着した空港に着いた瞬間から砂漠という事もあり湿度の低さを感じました。空港ではいきなりネオン管や艶やかな壁画、スロットマシーンに出迎えられ、ここはラスベガスなんだと実感致しました。そこからバスで20分程の距離にメインとなる通り
ラスベガスブルーバード(通称ストリップ通り)がありました。
約6.4kmに巨大ホテルが連ね、その光景は今まで目にした事がない程でした。バスで通りを走らせていると通り沿いに広がる池を発見しました。そこが今回研修中に滞在するホテル、ベラージオ(Bellagio)でした。着いた瞬間まるで出迎えてくれたかのように音に合わせ池から70m以上の高さまで吹き上がる水に感動致しました。
ベラージオとはスイスとの国境に近い北イタリアのコモ湖畔にあるリゾートの名前でホテルのテーマはイタリア。コンセプトはエレガントといったとおり、フロントがあるロビーにはイタリアの職人が手がけたというガラス細工のフラワーが天井に咲いておりました。
びっしりと敷き詰められたフラワーの数は1800にもおよび圧倒させられました。ホテル内は重厚な絨毯が敷いてあったりと細部までしっかりと作り込まれている印象でした。
それらは参考資料として撮影させて頂きました。
到着した初日はラスベガス全体を把握できるようイルミネーションガイドツアーに参加させて頂きました。まずはストリップ通りの一番北に位置するストラトスフィアタワーに向かいました。
高さ350m程あるタワーの展望フロアーに到着した時間は夜を迎えており、ストリップ通りを中心としたイルミネーションが待っていました。日本と違い安全を考えたガラス等の仕切りはなく、風を感じながらしっかりと360度大パノラマでラスベガスの夜景を見る事が出来ました。
そこからラスベガスのもう一つの中心ダウンタウンに向かいました。ここはラスベガスカジノ発祥の地で「フリーモント・エクスペリエンス」という4ブロックのアーケードの天井に映像が映し出される音と光のショーを見る事が出来ました。曲に合わせ作られている映像は色鮮やかなものが沢山あり、入れ替わるプログラミングに圧倒させられました。ショーが始まる瞬間に車道は通行止め、さっきまできらびやかに光輝いていたカジノは電気を落とし、一つのエンターテイメントに対する見せ方、協力体制に感動しました。
次の日からはラスベガスのホテルをリサーチ、世界屈指のシルク・ドゥ・ソレーユのショー、
世界遺産グランドキャニオンに行かせて頂きました。
まずはホテルリサーチから開始しました。滞在しているホテル「ベラージオ」もそうですが、ラスベガスにはベネチア、エジプト、NY、パリ等の世界の都市をテーマにしたホテルが多く、その中はそれらに伴い内装やインテリアからショップ展開も合わせておりました。どのホテルも、とても打ち出し方や見せ方、完成度が高く、集客のための独自のアトラクションやショーを開催しており、人を魅了する仕組みがそこにはありました。
リサーチさせて頂いた中でベネチアン、パリスの2つのホテルがとても印象的でした。
ベネチアンはホテル内に運河が流れ、ゴンドラ広場やリカルト橋があり、水の都をイメージする風景が広がっておりました。それらがしっかりとバランスが取れ、砂漠地帯なのに不自然さがないといった印象を受けました。建物や橋の細部に至る所まで凝った彫刻がされており、レプリカと感じさせない程、上手く作り込まれておりました。彫刻等の前で足を止め、参考資料用に撮影させて頂きました。
パリスも同様ですがまた訪れる機会があれば、いつかこのホテルにも泊まってみたいと思える程でした。その後、リサーチを兼ねてファッションモール「フォーラムショップ」に向かいました。東京お台場にあるヴィーナスフォートはここをベースにしており、古代ローマがテーマになっていました。フレスコ画や噴水が印象的で、初めて目にした螺旋状のエスカレーターを取り囲むようにショップが配置されておりました。面積あたりの売上高は北米ナンバー1というだけあり、館内は賑わっておりました。リサーチ中、沢山のホテルではフリーで見られるショーが開催されており足を止めて見させて頂きましたが、見物客はみんな笑顔でどれもレベルがとても高く関心させられました。ラスベガスでは沢山のショーを開催しておりますが、中でもカナダのサーカス団、シルク・ドゥ・ソレーユのステージを幾つか見る事が出来ます。
今回の研修では『O』というショーを拝見させて頂きました。テーマはすべての生命体の基礎は水。『O』とは“オー”と発音するフランス語で水を意味するeauに通じ、輪廻転生を象徴している。およそ9000万ドルを制作費にかけたという舞台は、芸術性、技術性、創造性、娯楽性、舞台装置のすべてにおいてレベルのとても高いものであり、圧巻の連続と感動がありました。
ショー自体1時間半ほどでしたが、開始から瞬時に『O』の世界に引き込まれ、次は何が起こるのか?常に次への期待と同時に自分もショー縁者の1人ではないかと思ってしまう程、臨場感に溢れておりました。私もモノを作り出すクリエーターとしてかなりの刺激を受けさせて頂きました。
そして今回の研修で最後の目的地となる世界遺産『グランドキャニオン国立公園』に行かせて頂きました。
ラスベガス郊外から飛行機に乗り、およそ45分でグランドキャニオン空港に到着しました。コロラド川が数億年の歳月をかけ、大地を削って作り上げた場所で、まず感じたのは普段の日常では感じる事の出来ない素晴らしく壮大な空気感がそこにはありました。そして大自然の開放感を味わいながら、バスでサウスリムに位置する絶景ポイントのマザーポイントを目指しました。到着すると言葉が出ない程の圧倒的なスケールに驚きました。リムから見下ろす谷は時間毎に表情を変え、まさに大自然が作り出した芸術でした。グランドキャニオンでは幾つもの地層が見る事が出来、それらが自然のグラデーションを形成しておりました。
ガイドに訪ねると谷の一番深い地層で18億年前のもので一番新しい層で2億6千年も前のものでした。今回訪れたことで世界規模の大自然に触れ、体感させて頂きました。また都会では撮影出来ない大自然が作り出した色や風景といった貴重な写真を撮ることが出来ました。
今回の研修で世界規模のエンターテイメント性と創作性、そして世界遺産の大自然に触れる事で
モノの作り手として必要な知識や教養を持つ事が出来ました。
研修で味わった感動や喜びを秋展以降のモノ作りへと融合させ、ブランドを作り込んでいこうと考えます。またこの感動を洋服を通し、お客様へ伝えていけるように取り組んでいこうと考えます。
最後に今回はこのような貴重な経験をさせて頂き、誠に有り難うございました。