謹賀新年 | 高橋いさをの徒然草

謹賀新年

年末に公演を行ったので、年賀状を書くのがすっかり遅れ、元旦に年賀状が届かない事態になった。この場を借りてお詫びするのと同時に、このブログを通して新年のご挨拶をする。

明けましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。 
今年もよろしくお願いします。

※新しい手帳と年賀状。

人間というのは縁でつながっているのだなあとつくづく思う。わたしは今まで演劇を通して実に多くの人に出会ってきたが、出会ってもまったく親しくならない人もいるし、何度も会うようになり親しくする人もいる。いや、むしろ出会いはするが、二度と会わない人の方がたくさんいる。それは、年々増える名刺入れを眺めるとよくわかる。なぜなら、そこにはどこの誰ともわからない人たちの名刺がズラリと並んでいるからである。

なぜそういう風になるのかはよくわからない。それはシンプルにはわたしとその人の相性という言葉で説明できることかもしれないし、お互いに相手に大した興味を抱かないということかもしれない。しかし、縁という言葉を通してだとそういう関係も納得できるように思う。つまり、いくら科学が発達しても、人智の及ばぬ領域が世界にはあり、先人たちはその不思議な現象を「縁」という言葉で言い表したのかもしれない。縁がある人とは、何かをきっかけに再会し、親交を結ぶことになるのだから。

昨年、わたしが新たに出会った人はどのくらいいたのだろう?    たぶん数百人くらいではないか。この中でわたしが再び出会う人は何人くらいいるのだろう?   そして、わたしが今年、新たに出会う人はどのくらいいるのだろう?   願わくば、何かを通して出会ったアナタと長くお付き合いできることを。今年がわたしとアナタにとってよい年でありますように。