皐月賞、3番人気アンライバルドが勝ち、人気馬の面目は保った。

 

が、

 

1番人気ロジユニヴァースは14着、2番人気リーチザクラウンは13着と惨敗し、波乱に終わった。

 

 

 

ダービーへ。

 

 

『2冠馬』への唯一の資格をもつアンライバルド。

 

ネオユニヴァース初年度産駒の出世頭となった。

 

 

半兄にダービー馬フサイチコンコルド、年上の甥にリンカーン、ヴィクトリー兄弟がいる良血。

 

5戦4勝、3着1回。2着リーチザクラウン、3着ブエナビスタ、4着スリーロールス、『伝説の新馬戦』の勝ち馬。

 

皐月賞馬と、そして、ダービー馬となるべき実力と・・・・・・『伝説』を兼ね備えたアンライバルド。

 

 

いざ、ダービーへ。それは『3冠伝説』へと続くのか?

 

 

 

 

同じネオユニヴァース産駒。皐月賞1番人気だったロジユニヴァース。

 

新馬戦から無敵の4連勝がウソのような惨敗ぶり。

 

皐月賞は最内枠がアダになったか?馬群にもまれ込んだ。

 

 

何を言っても言い訳。リベンジしかない。

 

14着の屈辱をバネに、ダービーでの雪辱を誓う。

 

 

 

 

皐月賞2番人気、13着。リーチザクラウンにとっても、ダービーはリベンジの場でしかない。

 

6戦3勝、2着2回。

 

アンライバルドに敗れ、新馬戦2着。ロジユニヴァースに敗れ、ラジオNIKKEI杯2歳S2着。

 

皐月賞では、生まれて初めて12頭もの馬に負けた。

 

 

ダービーはリベンジ以外の何ものでもない。

 

リーチザクラウン=載冠、しか考えない。

 

父はブエナビスタと同じ、スペシャルウィークだ。

 

 

 

 

父グラスワンダー、母父サンデーサイレンスのセイウンワンダー。

 

新馬戦2着後、3連勝で朝日杯フューチュリティSを勝った逸材。

 

スプリングS8着。軽んじられた『2歳チャンプ』。

 

皐月賞3着、意地を見せた。

 

 

 

 

『夢一族』の夢を追いかけるアプレザンレーヴ=夢のあとで。

 

父シンボリクリスエス、母レーヴドスカー=オスカーの夢。

 

 

フランスからやってきた繁殖牝馬レーヴドスカー。

 

3番仔レーヴダムール=愛の夢。2戦1勝、阪神ジュベナイルフィリーズ2着。2008年12月死亡。

 

4番仔がアプレザンレーヴだ。

 

 

与えられたスピード。半面、脚部難、脚元に爆弾を抱える血統。

 

5戦3勝、3着1回。父シンボリクリスエスと同じ青葉賞を勝ち、ダービー出走を決めた。

 

 

 

 

母は桜花賞馬キョウエイマーチ。亡き母に・・・・・・皐月賞2着好走はトライアンフマーチ。

 

 

NHKマイルカップの覇者ジョーカプチーノ、2400mの距離に挑戦。

 

 

アンライバルド『1強』か? はたまた波乱を呼ぶか?

 

 

 

 

5月31日、ダービー。

 

1.ロジユニヴァース

2.アプレザンレーヴ

3.フィフスペトル

4.トップカミング

5.マッハヴェロシティ

6.ケイアイライジン

7.ナカヤマフェスタ

8.ブレイクランアウト

9.ジョーカプチーノ

10.アントニオバローズ

11.セイウンワンダー

12.リーチザクラウン

13.シェーンヴァルト

14.ゴールデンチケット

15.アーリーロブスト

16.トライアンフマーチ

17.アイアンルック

18.アンライバルド

 

 

1番人気アンライバルド、2番人気ロジユニヴァース、3番人気セイウンワンダー。

 

4番人気アプレザンレーヴ、5番人気リーチザクラウン。

 

 

直前の大雨、東京競馬場は不良馬場。実に、ダービーでは40年ぶりの不良となった。

 

 

不良馬場をものともせず、スタートから飛ばしたのはジョーカプチーノだった。

 

懸念された距離。

 

逃げて活路を開くのか?

 

 

2番手はリーチザクラウン。

 

先行できずに馬群に沈んだ皐月賞。

 

悔いなきよう、先行策でリベンジか?

 

鞍上は武豊。

 

 

3番手外ゴールデンチケット、内から行く皐月賞と同じ1番枠、ロジユニヴァース。

 

同じ轍は踏まない!

 

 

鞍上・横山典弘。関東№1ジョッキー。

 

騎手24年目、ダービー挑戦15回。

 

いまだない『ダービージョッキー』の称号。

 

 

アントニオバローズ、マッハヴェロシティが続き、

 

中団から前を睨むのは、トライアンフマーチ、アプレザンレーヴだ。

 

 

後方集団、後ろから5,6頭目を前後するアンライバルド・岩田康誠、セイウンワンダー・福永祐一。

 

不良馬場が、どう影響するか?

 

 

後方2頭目ナカヤマフェスタ、最後方がシェーンヴァルトだ。

 

 

 

不良馬場で1000m通過59秒1。

 

ハイペースで飛ばすジョーカプチーノ。

 

 

3コーナー手前で後続を10馬身以上離す、大逃げとなった。

 

 

単騎先頭の形で2番手を行くリーチザクラウン。

 

 

3番手ロジユニヴァースを4馬身離した。

 

 

 

場内が沸いたジョーカプチーノの大逃げ。

 

 

4コーナーへ向けて、一気に後続が押し寄せた。

 

 

距離か?ハイペースか?

 

もたなかったジョーカプチーノ。

 

 

直線、一気に先頭に立ったのは、

 

リーチザクラウンだ!

 

 

外から追い上げるアントニオバローズ・角田晃一!

 

アプレザンレーヴ・内田博幸もやって来た!

 

 

どうしたことかッ!

 

後方、まったく伸びないアンライバルド、セイウンワンダー!

 

 

代わって追い上げるのは、ナカヤマフェスタ・蛯名正義だ!

 

後方からただ1頭、グイグイ伸びた。

 

 

 

先頭に立って逃げ込むリーチザクラウン。

 

スムーズな流れならば、強い!

 

 

載冠・・・・・・を間近に夢見たリーチザクラウン。

 

 

打ち砕く、影が走った。

 

 

リーチザクラウンの内から、一瞬に抜けていった。

 

 

ロジユニヴァースだッ!

 

 

ラジオNIKKEI杯の悪夢が甦った。

 

有無を言わさぬ切れ味。

 

 

これが、皐月賞1番人気の強さだ!

 

誇示するかのように、一気に引き離した。

 

 

4馬身差、

 

強い、強い、ロジユニヴァース。

 

 

夢崩れたけど、

 

懸命に2着を死守したリーチザクラウン。

 

 

大いなるリベンジ、ワンツーフィニッシュ。

 

 

皐月賞馬アンライバルドは、12着に敗れ去った。

 

 

1着ロジユニヴァース

4馬身

2着リーチザクラウン

アタマ

3着アントニオバローズ

半馬身

4着ナカヤマフェスタ

4分の3馬身

5着アプレザンレーヴ

 

 

(つづく)