刺突を捌く
土曜、日曜と、二日間、「刺突を捌く」を課題に稽古を行いました。
私自身、門弟に指導している中で、新たな閃きや気付きをもらうことが多々あります。
土曜の稽古では、柳原が刀の反りを活かして突いてくるのを捌く中、確実に私の切先が柳原の喉や胸元をとらえて勝負が決しているのに、その後に外に外された柳原の切先が私の肩をとらえる現象が起きました。
これが真剣なら、勝負としては明らかに私の勝ちですが、私も手負いになったということです。
私はこういう現象が起きると、ガリレオの湯川学教授の如く
「実に面白い」
と、徹底的にその現象が何故起きたのかを検証します。
そして気付いたのです。
己の軸の僅かなズレに。
それを修正して再び柳原に突かせてみると、面白い程業が決まる。つまり己は手負いにならないのです。
更にこの突きの捌きから、他の捌き(業)へ転向させることも稽古の中で行いましたが、これがまた実に興味深い。
この二日間、大変有意義な稽古ができたこと、嬉しい限りです。