今宵の稽古 | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

今宵の稽古

今宵の稽古




本日の課題

「振りかぶりと斬り下ろし」


今宵の稽古から新たに女性が一名門弟に名を連ねました。
そして更に、本日体験稽古に来られていた男性が、稽古終了後に即入門を申し込まれました。


こうして徐々に仲間が増えていく大阪豊中道場。やはり立地条件は道場選びにはかかせないようです。

川西の本部道場は今のところ動きなしですが、豊中道場は益々大きくなりそうな予感を感じさせます。


さて、今宵の稽古内容ですが、模擬刀を用いての新聞紙斬りで、刃筋と振り下ろしの確認から開始しました。


反撃もせぬ巻藁をドヤ顔で斬って喜んでいる方々とは異なり、修心館の稽古は非常にシビアです。

どれだけシビアで濃い内容を修練しているかは、稽古に参加している門弟達のみが知ります。


以前、ここで記載したように、新聞紙斬りは間違った振り方でも斬れてしまうのです。

武術として成立する振りを意識しなければ、新聞紙斬りは単なる曲芸となんら変わりはありません。

僕から真の新聞紙斬りを学びもせず、少しやって見せた新聞紙斬りを、間違った解釈のもと、子供や観光客相手に商売に応用される方を生んでしまったことは、僕の中で後悔する残念な出来事の一つとなっています。


今宵の稽古に参加した体験者、門弟達は、何故その振りでなければいけないのか、ひしひしと実感されたことと思います。


巻藁7本8本10本と、まとめて斬ってみせたところで、そこに武術的要素がなければ、使い物にはならないのです。


今宵の稽古の中でも、冗談めいて愚痴るのですが、僕は刀が好き過ぎて、ぞんざいに扱うことができないのです。
だから門弟相手に刀剣の商売は成り立ちません。
何も教えずやみくもに巻藁を斬らせていれば、曲がるわ刃毀れするわで、刀が痛む度に次の刀を売りつけることができ、どれだけ利益を出せたことでしょう?

でも、それができないから、刀を痛めず、最短で振りを覚える稽古法を採用しています。

たくさんお金を稼いで、家族に贅沢させてやりたい気持ちはやまやまですが、たとえ現代刀といえども、刀をつぶしたくはないと言う愛刀家精神がそれをさせません。
僕一人のエゴで文化財を損壊したくないのです。


近頃、残念ながらそのような心情を理解されない方を、フェイスブックの友達リストから削除させていただきました。

それを根にもたれた方もおられるようですが、肌が合わないのですから仕方ありません。


己の修行にやっけになるあまり、武士の魂たる刀をぞんざいに扱う人とは、一生平行線をたどるだけだと確信しています。

なればこそお互い距離をとった方が衝突することもないだろうと思うのですが、気短な方には真意は伝わらないようで残念です。


話が脱線しましたが、斬り下ろしの次は振りかぶりの稽古です。

はたから見れば合気道や柔術の道場の稽古にしか見えないでしょうが、れっきとした居合術の稽古です。

非常にシビアな稽古ではありましたが、皆熱心に稽古に励んでおり、育てるのが楽しみな者達ばかりです。










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