刀をくれ | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

刀をくれ

FACEBOOKで外人さんが、本気か冗談か、「刀をプレゼントしてくれ」などとメッセージしてこられます。

僕には「刀をくれ」=「あなたの命を下さい」に聞こえるのです。

第二次大戦中や戦後の美談に、自ら帯びていた軍刀を相手に進呈するという行為がありますが、これは何よりも大きな最大限の感謝の意を表したものだと思います。

刀がかつて武士の魂と言われたように、軍人にとって、自らの軍刀を差し出すということは、魂を渡すことと他ならないと思うのです。


僕は今まで子供たち以外に真剣をプレゼントしたことは二度だけです。


一人はドイツに住む我が妹夫婦。

新々刀ながら備前の横山祐定の脇指を。

もう一人はギネス日本支社長、フランク・フォーリー氏。
フォーリー氏には現代製とは言え、諸刃の短剣を差し上げました。


戦国武将は恩賞として、数多の刀剣を家臣に下賜しましたが、一般人にはそれほど財力はありません。

安いものと言っても結構な金額が張るものです。
そこに魂(気持ち)が籠っていればなおさらのこと。

刀を進呈するということは、それほど意味があることだと考えます。
決して気易くプレゼントできるものではありません。


刀を譲り受ける側も、譲る側も、その刀に込められた思いを大切にしたいものです。

信頼し、感謝の意を表し、相手に自らの命同様の品を進呈する…

日本ならではの美しい風習だと思いませんか?