九八式略式軍刀に見る日本の困窮。 | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

九八式略式軍刀に見る日本の困窮。

ここ数日、ずっと在庫軍刀の写真を撮影しています。


一口に軍刀と言いましても多種多様です。


何故なら軍刀は基本的に私物だからです。


軍が制定した決まりはありますが、裕福な将官は、自らの軍刀に金をかけ、特注品を作らせました。

日本が優勢だった頃の軍刀は、個性溢れる品々が見受けられます。


しかし、大東亜戦争突入後、深刻な物資不足により、軍刀拵の質も格段に落ちます。


鐔や縁頭、目貫に猿手、吊環といった金具は、初期の頃の絢爛豪華な桜花葉の面影もなく、金具のバリ取りさえまともにできていない始末…

それだけ先の大戦では、日本は困窮を極めたのです。


今日このブログ上で紹介する九八式略式軍刀は、昭和十九年に作られたもので、上記の如く、深刻な物資不足を今に語る歴史の証人です。


ご興味ある方は、是非パソコンから大画面で詳細部分をご覧になってください。

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http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/198/00.html

軍装趣味人が粗末と笑うこの軍刀も、腰に帯びて命がけで戦ってくれた英霊の遺品です。
鼻で笑うなどという無作法はいけません。

軍刀を見る時、その持ち主だった英霊にまずは一礼し、歴史を感じ取ること、日本という国を想うことが肝要だと僕は考えています。