模擬刀と真剣は同じ位の重さなのか? ~愛刀選びのいろは~ | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

模擬刀と真剣は同じ位の重さなのか? ~愛刀選びのいろは~

模擬刀も真剣もさほど重さは変わりません。

模擬刀に軽い物もあれば重いものもあるように、真剣にも軽い物、重いものがあります。


重量の話でついでに書かせて頂きますと、真剣をお求めになるお客様で、特に居合をされている方に多いのが、

「鞘を払って何グラムですか?」

というご質問…


正直言いまして、この質問をされるのが非常に億劫です。


何故かと言いますと、大量生産品の模擬刀の場合は、反りやバランスが同じなので、最終的に重量で選ばれるというのはわかるのですが、真剣の場合は重さは全く問題にならないからです。

つまり、実際には1200グラムある重めの刀であっても、名工が鍛えた刀というものは、手にしてみると800グラムとか900グラムとか、そんな風に軽く感じるものなのです。
平安~鎌倉時代の名刀を手にしてみればわかりますが、長い太刀なのに、脇指を握ったくらいの重さしか感じません。

名工に限らず、個々の刀工によったり、その時代時代で流行ったスタイルによっても、実質量と体感する質量では異なるものなのです。


お客様商売でこんなことを言うのはいけないとは解っているのですが、以前、あまりにもしつこく

「何グラムですか?」

を連呼されるお客様がおられ、たまたまその日は、虫のいどころも悪かったせいか、プチキレまして、

「うち、肉屋じゃないんで、量り売りはしないんですよ。」

と無愛想に返答したことがあります(^^;


居合など、武用の真剣をお求めになられる方は是非覚えておいてください。


真剣を求めるのに、重量を尋ねるのはド素人。


刀剣店で重量を尋ねる場合は、実質量ではなく、


先重心
中重心
手元重心


この三種のいずれかを尋ねるのが好ましいです。

後は実際に手にとってみて、自身が使いやすいバランスかどうかを確かめ、また、刀と自身とのフィーリングも確かめること。

これが上手な武用刀の求め方ですo(〃^▽^〃)o