上手な刀剣の買い方 | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

上手な刀剣の買い方

ペタしてね




今日は午後から藤安将平刀匠 が遊びに来られました。

藤安刀匠は弓の名手でもあります。

我が家の裏庭に用意した古畳を的に、京の弓師、柴田勘十郎 作の弓を引いて遊びました。

というか、弓について色々とご指導いただいていたと言うのが正解ですが(笑


その後藤安刀匠を京都まで車でお送りし、お送り先である柴田勘十郎さんのご自宅で夕飯をご馳走になる…

予定でしたが、お客様が来店されたいとの連絡を頂き、トンボ帰りで兵庫川西へ。


この間、脇指を見に来られていたN様(小太刀を使う居合家)が、一目惚れした家久の脇指をお求めに!

とてもお気に召して頂けたようで、白鞘とツナギを作りたいとか、新たに拵も作りたいとか、色々夢を語っておられました(^-^)


N様の御刀のお求め方は非常に気持ち良いものでした(^-^)
新たにコレクションに加わる家久に対する愛情がひしひしと感じられます。

最近では電化製品を購入するかのごとく、半ば強引な値引きを求められるお客様もおられますが、刀の上手な買い方は値切らないこと!

勝負事に使う道具だけに、「引く」「まける(負ける)」は縁起が悪いですから、今でも心ある方は値切り行為はされません。

N様も値切りはされなかったので、下取りに出された脇指を精一杯高い評価で下取りさせていただき、正絹の高価な刀袋や、手入道具一式など、僕も精一杯の対応をさせていただきました(^-^)


「お前の店で刀を買ってやったんだぞ。」


とお客振るのではなく、


「非常に良い家久の脇指をお世話していただき、本当にありがとうございます。」


と深く頭を下げられるN様に、久しぶりに本物の侍を見た気がして、なんともいえぬ清々しい気分になれました。


一振の刀を介し、
お互いに礼を尽くす…



これこそが真の刀剣の正しい購入の仕方だと思います(^-^)


近頃ではネットオークションなどで、誰ともわからぬまま、刀には気の毒なほどの安値で取引される様をみかけますが、刀匠が精魂込めて鍛えあげ、それに携わる各分野の刀職の思いが込められ、武士の魂とまで賞された刀剣だけに、こうした人と人との信頼とご縁を大切にしたお取引を心がけ、日本の心を大切に次世代へ受け継いでいきたいものと願ってやみません。


こんなに嬉しい気持ちにさせていただき、N様、本当にありがとうございましたo(〃^▽^〃)o


刀剣のことなら僕にお任せください。

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