日本刀男のたてこもり | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

日本刀男のたてこもり

昨日愛知県の新城市で日本刀を持った男が立てこもるという事件がありました。


男が所持していた日本刀が、本物の日本刀なのか、居合の稽古用やインテリアとして作られている模擬刀なのか、詳しくは知りませんが、また日本刀を凶器や武器としてイメージづけてしまう、日本刀ファンにとっては非常に悲しく、憤りを感じるニュースでした…


しかも犯人が日本刀を所持していたのは、なんと居合を習っていたからだとか…


同じ居合を嗜む者として憤りを感じずにはいられません。


幸い誰も怪我人はでませんでしたが、仮に使用されたのが本物の日本刀であった場合…



この刀はもう終わりです…



事件に関与した刀剣類がどのような処分にあうか皆さんはご存知でしょうか?



検察によって材質のチェックと題し、グラインダであちこち削られるんです…

更に酷い場合… 溶鉱炉行きです…


もぅ美術品としては再起不能と言っても過言ではありません。


実際、僕は検察による押収刀を手に入れましたが、とても悲惨な状態で、美術刀剣としては完全に命を絶たれています。

武器としての命も絶たれていると言っても過言ではないでしょう。あちこち無数にグラインダをあてられ、裁断能力はもはやありません。


こうした心ない人によって事件に関与してしまった刀剣類…

丹精込めて鍛えあげた刀匠の遺作がまた一振この世から消えていくのかと思うと…

偲びないです…


登録制度は防犯などの意味では非常に有効でしょうが、文化財保護の観点から言えば見直さなければならない点も多大にあり、心ある政治家が議題に挙げ、法の改正を実現することを切望してやみません。


今回はいつになく真面目な内容になってしまいました。