
記憶が定かではない。
贅沢とは縁の無かった少年時代は「土用の丑」なる言葉を聞いて鰻なのになんで牛の日に食べるのだろうと素朴に疑問だった(笑)
両親とも戦中派だから贅沢を知らない、鰻など高根の花だったろう。
食べた記憶ではっきりしている最初は中学時代、同居していた祖母が所望し、出前の電話を頼まれた時だ。
既に腰が曲がっていた祖母は1日中家に居て、庭にすら出なかった。
食べる事は好きで、良く出前の蕎麦や天丼、オムライス等を取った。
自分では電話せず、出前は2人前以上からだったので私が頼まれご相伴に預かるのが常だった。
茅ヶ崎駅前に古民家の様な鰻屋があり、そこの鰻は美味しかった。
あれから半世紀、南口駅前再開発で店はなくなり、社会に出て勤務先の日本橋界隈で鰻も食べたが、初めて食べた時の感動はない。

私が20の時祖母は86で亡くなったが、今も鰻を食べる度、歯の無い口でムシャムシャと美味そうに鰻を頬張る顔を思い出す。
※再開発前の茅ヶ崎駅前南口
車が駐車してある辺りに現駅舎がある。
鰻屋は画面左側、現在はレンガタイルのマンションコンフォール茅ヶ崎がある裏路地にあった。