本日発売の週刊現代「ジャーナリストの目」――。
かつて日枝久は憂いていた。
「メディアの経営は黒字のときも赤時のときもある。経営を安定させるためには不動産事業のような他のビジネスを持っていなければなりますせん」
昨年来、中居正広による女子アナへの性加害問題から端を発したフジ・メディア・ホールディングス(FMH)を巡る株の争奪戦が、意外な形で決着しそうだ。
株の争奪には、米国のダルトン・インベストメンツはじめ、村上世彰率いる旧村上ファンドグループ、さらにはシンガポール系のGICなども参戦。いわゆるアクティビストとして、フジ経営陣に大手町のサンケイビルなどの優良不動産を売却してメディア事業に専念しろと迫ってきたが、新たに社長に就いた清水賢治(65歳)がその要求を突っぱねてきた。
アクティビストたちの狙いを平たくいえば、不動産事業を切り離せば一挙に黒字になり、株価が跳ね上がる。そこを逃さず、買い占めてきた株を売り抜けようという打算で、典型的なハゲタカの手法といえる。天皇と呼ばれた日枝の憂慮はそこにあったわけだ。06年のライブドア事件と同じように、旧村上ファンドが昨年末に発行済み株式の33%を手に入れると宣言し、フジの経営陣は恐れおののいてきた。
ところが急転直下、(以下略)