生コン工場のマニュアル(社内規格及び手順書類)を今一度見直そうというシリーズです。

今回は、「配合設計基準③」です。

 

「配合設計基準③」

 

「配合設計基準」は、

JISA5308の規定を満足する製品を

設計するための基準になります。

 

設計の手順としては、次が考えられます。

  1. 設計開発のインプット
  2. 設計開発の計画
  3. 設計開発の実施
  4. 設計開発からのアウトプット
このように流れると思います。
 
3.設計開発の実施
手順としては、次のようになります。
  1. 原材料の品質確認
  2. 原材料の品質基準決定
  3. 呼び強度の範囲を決定
  4. セメントの種類ごとに実験W/Cの範囲を仮定
  5. スランプ又はスランプフローの範囲を決定
  6. 単位水量と粗骨材かさ容積を仮定
  7. 化学混和剤の標準使用率を仮定
  8. 仮定した配合で室内試験練り
  9. 室内試験練りの結果から仮定値を確定値にする
  10. 仮定の標準偏差、変動係数から標準配合表作成
  11. 実機練りにおいて実積確認
  12. 標準偏差及び変動係数の決定
  13. 正式な標準配合表作成
(1)原材料の品質確認
 まず、使用する予定の原材料の品質を確認します。
 何回か試験を実施、又は試験表を入手して
 品質を確認します。
 
(2)原材料の品質基準決定
 原材料の品質確認を数回にわたって行い、
 平均値により品質基準値を決定します。
 これが配合設計における基準値になります。
 
(3)呼び強度の範囲を決定
 自工場で採用したい呼び強度の範囲を決定します。
 自工場の納入範囲において要求がある
 呼び強度を調査し、決定します。
 
(4)セメントの種類ごとに実験W/Cの範囲を仮定
 決定した呼び強度の範囲から
 実験を行うW/Cの範囲を
 セメントごとに仮定する。
 だいたい、普通コンクリートで
 W/Cは70%位から35%位まで、
 高強度コンクリートで最小27%位まで
 になります。
 
(5)スランプ又はスランプフローの範囲を決定
 スランプは、5㎝から21㎝まで、
 スランプフローは、45㎝から60㎝まで
 になります。
 
 大臣認定などを視野に入れて
 スランプ23㎝を追加したり、
 スランプフロー65㎝を追加したりします。
 
 
 

 

 

次回も、「配合設計基準④」です。

3.設計開発の実施を考えていきます。

 

 

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