生コン工場のマニュアル（社内規格及び手順書類）を今一度見直そうというシリーズです。
今回は、「文書管理規定」です。
「文書管理規定」
「文書管理規定」は、
社内規格の整備について、
その他の規定類、
帳票記録に関する管理について
規定しています。
JISQ1001では、次のように規定されています。（抜粋）
附属書B 品質管理体制の審査の基準
B.1 審査の基準(A)
4
イ 社内規格の整備
1） 次に掲げる事項について社内規格が登録認証機関の認証に係るJIS（分野別認証指針で定める鉱工業品又はその加工技術にあっては，分野別認証指針で定める事項を含む。）に従って具体的かつ体系的に整備されていること。
（i）登録認証機関の認証に係る鉱工業品の品質，検査及び保管に関する事項
（ii）原材料の品質，検査及び保管に関する事項
（iii） 工程ごとの管理項目及びその管理方法，品質特性及びその検査方法並びに作業方法に関する事項
（iv） 製造設備又は加工設備及び検査設備の管理に関する事項
（v） 外注管理（製造若しくは加工，検査又は設備の管理の一部を外部の者に行わせている場合
における当該発注に係る管理をいう。以下同じ。）に関する事項
（vi） 苦情処理に関する事項
（2） 社内規格が適切に見直されており，かつ，就業者に十分周知されていること。
チ 登録認証機関の認証に係る鉱工業品の管理，原材料の管理，工程の管理，設備の管理，外注管理，苦情処理等に関する記録が必要な期間保存されており，かつ，品質管理の推進に有効に活用されていること。
審査の基準が(B)ですと、
ISO9001の「7.5文書化した情報」
を考慮して規定していく必要があります。
今回も社内規格の整備について
見ていきたいとも思います。
3.2.社内規格の様式
社内規格の様式及び体裁は次のとおりとする。
a) 用紙の大きさ
原則として、Ａ列４版縦とする。ただし、Ａ列３版横を使用した場合は、Ａ列４版縦の大きさに折りたたみ、折りたたんだ部分の半分をさらに折り返す。
b) 用紙の体裁
社内規格の用紙の体裁は、この規定の１頁以降の例による。
c) 見出し番号
見出し番号のつけ方は、次のとおりとする。
（例） 箇条 1.
細分箇条 1.1.
1.1.1.
細別 a)
1
社内規格の様式を決めておく必要があります。
規定の関連する各部署で自由に規定類を
作成すると他の部署が見た時に
混乱する恐れがあるためです。
JISやISOの規格作成要領などでは、
文章の語尾はこうするとか、
数字は半角にするとか、
字体はどうするとかまで
事細かに規定されていますが、
おそらくあまり事細かに規定しても
難しいので、簡易的に規定します。
3.3.保管及び取扱い
a)社内規格の原本は、電磁的にPC内に保管し、品質管理責任者が管理しなければならない。
b)社内規格の配布先責任者は、責任をもって保管管理すること。
3.4.配布先及び保管責任者
社内規格の配布先及び保管責任者は表1のとおりとする。
表１ 社内規格配布先
配布№
配布先
保管責任者
原本
－
品質管理責任者
１
事務所
品質管理責任者
２
事務所
工場長
３
事務所
課長
４
試験室
試験係
昔からの社内規格の場合、
各部署に配布するようなものを
見かけます。
下手すると従業員の人数より多い部数
発行している場合があります。
社内規格は、電子文書として
従業員がPC上で閲覧できるようにして、
監査や審査用に２部ほど
印刷して保管するような形が良い
と思います。
3.5.社内規格の見直し（１回／年：４月）
a)品質管理責任者は、随時、社員から社内規格に対する意見を募集する。
b)提案された意見は、品質管理委員会（４月）において審議し、必要があれば社内規格を見直す。
c)緊急を要する場合は、臨時品質管理委員会を開催して意見内容を審議し、社内規格を見直す。
JISQ1001にも
「社内規格が適切に見直されており」
と規定されているように
見直しする必要があります。
また、工組監査の監査基準でも
「社内規格が、あらかじめ定めた間隔で
適切に見直され、組織全体に
周知されていること」
があり、1回/年程度となっています。
次回は、「文書管理規定」記録及び外部文書です。
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