JISA5308及びJISQ1011改正

ついにJISA5308とJISQ1011が改正されました。

 

日本規格協会に予約してあったJIS規格書が届きました。

 

改正内容は、改正説明会の通りでした。

 

経済産業省のホームページで改正概要の説明が掲載さていました。

 

-環境負荷の低減、生産性の向上等を目指して-

 

レディーミクストコンクリート(いわゆる「生コンクリート」)は、建設基礎資材として広く用いられ、土木・ 建築重要構造物になくてはならない社会インフラ製品です。品質管理が極めて重要な製品であるため、 品質要求事項等を定める JIS 及び JIS マーク表示制度が、生産者のみでなく、発注者(公共・民間事業 者)、建設業者、認証機関等の広範な利害関係者の取引等で重要な役割を果たし、全国で広く活用され ています。 今般、製造におけるリサイクル材の活用や廃棄物削減等の環境負荷低減の社会的要請、生産者から の製造・試験・検査等の合理化に関する要望や広範な利害関係者のニーズ等を踏まえ、JISを 5年ぶり に改正しました。 これにより、レディーミクストコンクリートの製造における他産業で発生した副産物の活用や、廃棄物 の削減、CO2排出低減などの環境負荷低減の進展、省力化やDXの推進などの生産性の向上が期待さ れ、ひいては、レディーミクストコンクリートの品質、社会からの信頼性の向上や生産・使用の合理化に 資することが期待されます。

 

1.JIS 改正の目的 レディーミクストコンクリート(いわゆる「生コンクリート」)は、建設基礎資材として広く用い られ、土木・建築重要構造物になくてはならない社会インフラ製品です。この製品は、運搬中に硬 化が始まるので、原則として1.5時間以内に納入しなければならない一方、時間経過とともに強度 が増すため、製造から28日後の強度を基準に設計や品質管理を行う等の特徴があります。生産者の 品質管理が極めて重要な製品であるため、稼働工場の約9割がJISマークの認証を取得することで、 製品が多岐にわたる品質要求事項に適合することを証明しています。 今般、製造におけるリサイクル材の活用や廃棄物削減等の社会的要請、製造・試験・検査方法等 の合理化に関する生産者の要望、また発注者(公共・民間事業者)、建設業者、認証機関等の広範な 利害関係者等のニーズ等を踏まえ、関連するJISを5年ぶりに改正しました。

 

2.JIS改正の主なポイント 製造における環境負荷低減、製造・試験・検査等の合理化・効率化に関する多くの改正を行って いますが、主なポイントは次のとおりです。 

(1)リサイクル材の活用及び低環境負荷材料の製造・計量方法の緩和 他産業の副産物の有効利用を推進するため、JIS A 5011-5(石炭ガス化スラグ骨材※1)及びJIS A 6209(火山ガラス微粉末※2)を使用可能な材料として追加しました。 また、CO₂排出量の少ない材料の使用を推進するため、普通ポルトランドセメント※3と高炉セメ ント※4の混合使用やフライアッシュ※5の利用促進に繋がるように、製造方法や計量方法を一部緩 和しました。 

※1 石炭火力発電所の副産物である石炭灰を、ガス化炉内で溶融して製造したコンクリート用の骨材。 

※2 火山噴出物である火山灰を選別、分級、粉砕をして製造した微粉末。 ※3 最も汎用的に用いられているセメント。

※4 高炉の副産物であるスラグ微粉末を混合したセメント。 

※5 石炭火力発電所の副産物である灰を原料としたコンクリートの材料。 (2)検査方法の合理化 強度試験の試料の採取可能場所の拡大、強度試験時の廃棄試料の量の削減、試料の採取前のド ラムの回転速度の緩和等、検査方法を合理化しました。 

(3)電子化による情報提供の合理化・効率化 従来、書面での取扱いが求められた、購入者に提出する配合計画書(材料の種類や配合割合等 の品質を決定する資料)や納入書などの書類を電磁的に記録してよいこととしました。

(4)材料の受入検査方法の簡素化 JIS マーク品の骨材を使用する際の受入検査の大幅な合理化のため、従来行われていた、骨材 製造業者等が発行する試験成績表の定期的な確認に代わり、「 JISマーク」等の確認で足りること としました。 

(5)戻りコンクリートを使用しない手順の明確化 いわゆる戻りコンクリート(出荷後に購入者の事情で不要となった、あるいは品質要求に適合 しない等の理由で工場に戻ったコンクリート)について、新たに製造したコンクリートに混ぜて 使用したため、JIS マーク表示認証の取消しが行われた違反事例等を踏まえ、運搬車にコンクリ ートが残っていないこと等を確認する旨を規定しました。 

 

3.期待される効果 この改正により、レディーミクストコンクリートの製造において、他産業から発生した副産物の 活用や廃棄物の削減、CO2排出低減などの環境負荷低減の進展、製造・検査等の合理化や省力化や DX の推進等による生産性の向上が期待され、ひいてはレディーミクストコンクリートの品質や 信頼性の向上に資することが期待されます。 ※日本産業標準調査会(JISC)のHP(https://www.jisc.go.jp/)から、「A 5308」でJIS検索す ると、レディーミクストコンクリートについてのJISの本文を閲覧できます。また、「Q 1011」 でJIS検索すると、レディーミクストコンクリートについてJISマーク表示制度に基づく認証を 行う場合の審査の基準についてのJISの本文を閲覧できます。

 

各工場の対応としては、工場の準備よりも品質管理ソフトメーカーと出荷管理ソフトメーカーのJIS改正対応待ちとなりそうな感じのようです。

 

納入書の在庫に注意しつつ、改正の準備をして各ソフトメーカーの対応を待ちましょう。

 

 

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