生コン試験係養成講座シリーズです。

今回は、生コン工場の製造工程についてです。

生コン工場の製造工程

 

生コン工場の製造工程は、大まかに次のようになります。

  1. 原材料の受入
  2. 原材料の工程検査
  3. 練り混ぜ
  4. 製品の出荷前検査
  5. 製品の検査

1.原材料の受入

1.1 セメント

  • 1回/月 セメント試験成績表の検査
  • 1車ごとの納品書の検査

1.2 骨材

  • 1回/週・2週・月・3か月・6か月・12か月・36か月(品質項目によって試験頻度は違う)品質検査
  • 1車ごとの納品書と現物の目視検査
1.3 水
  • 上水道水は試験しなくてよい
  • 1回/12か月の品質検査
1.4 混和材
  • 1回/月・3か月・6か月(混和材の種類によって試験頻度は違う)試験成績表の検査
  • 1車ごとの納品書の検査
2.原材料の工程検査
  • 細骨材の粗粒率(1回/週)
  • 粗骨材の粗粒率又は実積率(1回/週)
  • 回収細骨材及び回収粗骨材の置換率
  • スラッジ固形分率及びスラッジ水の濃度
  • 細骨材の表面水率(2~3回/日)(人工軽量骨材の場合は含水率)
  • 粗骨材の表面水率(必要の都度)(人工軽量骨材の場合は含水率)
3.練り混ぜ
  • 計量精度(バッチごと)
  • 計量値及び単位量の記録(バッチごと)
  • リサイクル材の計量値(バッチごと)
  • 容積(バッチごと)
4.製品の出荷前検査
  • スランプ又はスランプフロー(2回/日AMPM)
  • 空気量(2回/日AMPM)
  • 強度(1回/日)
  • 塩化物含有量(1回/日・週・月 使用骨材による)
  • 単位水量(1回/日 高強度コンクリートの場合)
5.製品検査
  • 強度(150m3に1回)
  • スランプ又はスランプフロー(必要の都度)
  • 空気量(必要の都度)
  • 塩化物含有量(出荷前検査を流用)
  • 容積(1回/月)
  • 運搬時間(運搬の都度 運搬時間は原則90分以内)
だいたい、試験係の業務は「3.練り混ぜ」以外の項目になります。上記の表現も簡単に書いてあるので厳密には少し違うところもあります。
 
まずは、受入検査と工程検査、出荷前検査を覚えて、その後に製品検査を覚えていくのが良いと思います。
 
昔の人の話を聞くと、人がいない工場で入ったその日に製品検査に行ってこいと言われて大変な思いをしたということを聞いたことがあります。
 
今はそのようなことはないと思いたいです。
 
生コンは、セメント、水、骨材、混和材を混ぜるだけの製品なので材料の品質が命です。
 
なので、材料の品質(特に骨材)を知り、その品質が生コンにどのように影響しているかを知ることが、今後、生コンの品質管理をするうえでとても重要なことになります。
 
ぜひ、毎日納入される骨材をよく観察し、その骨材を使用した生コンがどのような状態になるのかを観察して下さい。この積み重ねが将来の自分の糧になります。

 

 

生コン工場の製造工程は以上になります。

 

次回は、フレッシュコンクリートの性質についてです。


 

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