美術館に行きたくなる。
のんびり絵画に囲まれながらボンヤリしてみたい。
具象画より抽象画が好きで、“これ描いてる時にどんな心情で何を表したかったんだろうか…”とか色々探ったり想像したりするのが好き。
だからデヴィッド・リンチの映画にたまに溺レタクなる。
『エレファント・マン』や『ストレイト・ストーリー』は別として…、
『ツイン・ピークス』、『ブルー・ベルベット』、『イレイザーヘッド』、『マルホランド・ドライブ』……etc.
彼の映画は濁った原色のような、泥臭い美しさがある。
退廃的なイメージと妙な孤独感。
抽象画のような、よくわからない意味深なカット…。
初めて観た者を混乱させ、薄暗い正体不明の幻想世界に突き落とし、永遠にさまよわせる。
その先にある扉の鍵穴を覗いたが最期…もう麻薬的なリンチワールドからは抜け出せない。
…だから、これだけ引っ張っといて何だけど、一般的にはお勧めできません(笑)。
というのも、普通に観ると、「え?何コレ。意味わからないよ!」と観た事を激しく後悔するかもしれないから。
ただ、
“くすぐられる”人は、
観終わり、放心した後に、考え出す。
そして次に再生ボタンを押す時には、傍らにメモと鉛筆が用意されているはず。
続いて、自分のメモからロジックを紐とく時間をたっぷりと楽しんだ後、また再生ボタンを押す事になるだろう。
リンチの映画に正しい答えは存在しない。
観る者、それを解く者、
それぞれに解釈は委ねられる。
ただ、『リンチが描きたかったもの』として、“近いモノ・近い場所”へと辿り着く事はできるはずだ。
裸電球にクシャクシャのカラーフィルムをかぶせただけの不安定な光にボンヤリと照らされた迷宮…。
そんな場所にダイブしてみたいなら…デヴィッド・リンチ作品に“溺レ”よう。
ん~…。。。
…あれ?
結局何の話だっけ(笑)。
オススメ映画?
いや。
リンチ作品は、ちょっと“マニアック”な貴方にどうぞ(笑)。