「月の沙漠記念館」2階で「バレット展」を鑑賞した後、
1階に降りて「加藤まさを挿絵原画展」を鑑賞しました。
加藤まさをは大正12年3月に、少女雑誌に「月の沙漠」を発表すると、
これに佐々木すぐるが曲を付けました。
「月の砂漠」は美しい情景と憧れを呼び起こす歌として、
広く沁み渡って行った名曲でもあります。


加藤まさを(本名正夫)は明治30年に藤枝市に生まれ、
やがて少女雑誌の挿絵画家から抒情画の世界に進みました。
然し、結核を患って御宿で療養生活を送るようになり、
後に東京の自宅を処分して御宿に移住されましたが、
それから1年半後80歳で生涯を閉じられました。
。



受話器を取ると加藤まさをの詩を聞くことが出来ます。



昭和44年、御宿海岸に「月の沙漠記念像」が建てられると、
これを縁に御宿に移り住み、幸せな晩年を過されました。

加藤まさをの書斎

加藤まさをは抒情画の他に童謡、抒情詩、小説でも
相当な業績を残した多才な人でした。

「月の沙漠記念館」を出て海辺に視線を向けると、
2.3百メートル先に「月の砂漠」の童謡に因む、
王子とお姫さまの乗る「らくだ像」が眼に映ります。
白い砂浜には月見草やハマヒルガオ、ハマダイコンなどが咲き、
数千羽のカモメや海鳥、数百羽のシラサギなどが、
季節を違えずに訪れます。