わが家の飾り棚には置き物や写真、記念品等が並べられていますが、
その中に家宝とも言えるイコンがあります。
これは祖父の代から伝わるもので、兄が亡くなったことから
今はわたしが保管しています。
イコンはイエスとマリアを描いたもので、この画像は
礼拝の対象としてではなく、見えるものを通して
見えない物(神や神的世界)へ導くことを目的としています。


画像には金が用いられていて、ずっしりとした重みがあります。
額縁の裏には明治23年8月に広島で新調とありますので、
今から125年前のものになります。
母方の祖父は長州藩菊川家に仕える藩士でしたが、
維新の扉が開かれ城を出て、やがて安芸(広島)でギリシア正教に
出会い信者となりました。


額縁の中には「聖物」と記した包みがあり、明治23年6月森○○○司教
(?)より賜わんと書かれ、中に布切れが入っています。
筆跡は祖父のものと思われます。


額縁の中には筆跡を残したものと明治天皇の写真が入っています。
祖父は小学校の教員になったようで、「小学校教員検」と書かれた
その下の筆跡はわたしの父のものです。