聖グレゴリオの家 宗教音楽研究所の橋本周子理事長・所長が3月25日14時02分、入院中の東京都小平市公立昭和病院にて帰天されました。

 

橋本先生は、1979年に、フランシスコ会 故G.ゴルドマン司祭と一緒に聖グレゴリオの家・宗教音楽研究所を設立し、教会音楽の保存と普及および教育に生涯を捧げた方です。この功績が認められ、ローマ法王から勲章を頂いたほどの方でした。

 

私の所属している合唱団では、橋本先生のところでグレゴリオ聖歌の講座を勉強されている方が多く、いつか勉強してみたいと思っていました。病を得て休職していたとき、リハビリを兼ねて、女声合唱ゼミナールに2期参加させていただきました。

 

厳しい先生と伺っていたのですが、多分、女声合唱ゼミナールだったからでしょうか?全然そんなことはなく、先生の指揮から生み出される世界観の中で、どこまでも声が響いていきそうな心持ちになりながら、とても心地いい時間を過ごさせていただきました。

あんな思いをしたのは、生まれて初めてでした。

 

また、先生の女声合唱ゼミナールの選曲が素晴らしくて。カトリックの暦にあった、日本では無名の良品な曲を選んでくださり、それをみんなで声を合わせて歌うのがとても楽しみでした。

 

橋本先生は、晩年、何度も骨折され、それでも、亡くなる10日前まで指導をされていたそうです。

もう体が痛くない世界においでになると思うと、心がすこし軽くなります。

 

そんなわけで、橋本先生の厳しさと優しさ、審美眼、もう味わえないのかと思うと膝から力が抜ける思いですが、橋本先生の人生の後半戦に、間に合ったことは本当にお恵みでした。神様に感謝!

 

お世話になりました。ありがとうございました。どうぞ安らかに。