能登に縁のある文学者ということで七尾出身の「杉森久英」の名前を知りました。彼の代表作「天才と狂人の間」は同じ石川県出身の作家「島田清次郎」の生涯について綴った作品です。「藤沢清造」といい「島田清次郎」といい破天荒な人生を送り、夭折し、自身の作品よりもその生涯を描いた作家を残しているという共通点があります。風土や時代、境遇が生んだ天才。天才だと自身を鼓舞し続け、立身出世を願う結果には悲劇が待っているということなのでしょうか。大正の世の文学者と現代の若きベンチャー経営者も何一つ変わらない感じです。

無理をしない凡庸なる自分に安心したことが正直な感想(笑)。