能登に縁のある文学者の本が手に入りました。
加能作次郎を読むつもりだったのですが「藤沢清造」の名前に見覚えがあり、考えてみると、以前読んだことのある今東光の金蘭帖で紹介されていた人物でした。金蘭帖が出版された時点で読者に藤沢清造の名を覚えている人は少ないだろうと書かれていますから、おそらく現在この名前を知る人はかなり少ないと思ったところ、「西村賢太」なる昨年芥川賞候補となった若き作家が藤沢清造に再び光を当てるべく奔走してるのだとか。七尾出身のこの人物は行路病者として末路を終えたと書かれていましたが、名だたる文学者に手厚く葬られ、そしてまた現代においても1人の若者を揺り動かしてるのだから一廉の人物なのでしょう。

好きな土地に関わるものに興味を示していくと結構面白いものですね。