イランカラプテ

20201116日月曜日 

新聞で知りました

首里城モザイク画 

札幌の沖縄物産店前に 

旭川工業高生が作成


昨年10月31日に火災で焼失した、那覇市の首里城正殿のモザイク画が、さっぽろ地下街オーロラタウンの「札幌わしたショップ」(中央区大通西2)の店前に展示されている。旭川工業高の生徒約40人が制作した横187センチ、縦93センチの力作。火災から1年を迎え、市民の記憶を呼び覚ましている。


細かいマス目にフェルトペンで赤や黒など指定の色を塗って仕上げている。旭工は平和学習に力を入れており、10月に校内で開いた沖縄戦関連の写真展に合わせ、学校の玄関先に展示していた。

 札幌わしたは、那覇市に本社がある沖縄物産店。上條透店長(34)は、沖縄県の地元紙で紹介されたことで旭工の活動を知り、作品を札幌で展示したいと打診したところ、快諾を得た。旭川に出向いて作品を預かり、11月9日から店前のショーウインドーに展示。多くの買い物客や会社員が足を止めて見入っている。12月末まで展示する予定だ。

 制作に携わった電子機械科2年の藤倉綾乃さん(17)は札幌での展示について、「私たちの取り組みが多くの人に知ってもらえてうれしい。沖縄に関心を持ってほしい」と喜ぶ。

 札幌わしたでは、昨年11月から今年3月にかけて首里城の再建費用を募ったところ、489万円が集まった。全国の系列店11店のうち、東京・銀座の店に次ぎ2番目の金額。上條さんは「遠い北海道に、首里城復興を応援してくれる人がたくさんいる。モザイク画でも、温かい気持ちにしてもらえた」と笑顔を浮かべた。(五十嵐俊介)