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二年以上かかってやっと陥落寸前まで辿り着いた難攻不落の売買物件。あとは決済日を待つだけで、手続き関係もほぼ完了。昨日引っ越しもすべて終わり、いつでも建物を引き渡せるところまで来た。最終段階に来て奇跡が起きた。それは28年間音信が途絶えていたおじさんが、ひょっこりやってきたことに始まる。本当にこんな事があるのだろうか。「俺が引っ越しからなんまで全部やってやるから安心しろ」と。しかも偶然というのか必然というのか、そのおじさんは建設会社を経営しており、従業員を引き連れてやってこられ、一日がかりできれいサッパリ全部処理してくれた。「神様、本当に奇跡はあるんですね」と、つい口をついて出た。ああ!、ありがとうございます。





フィンランド語で“ありがとう”「キートス」 ポーランド語で“ありがとう”「ジンクイエン」




もの凄く頑張りやで仕事人間だったこの男性。子供を愛し、奥さんをこよなく愛していた。それが故に猛烈に仕事をして頑張った。聞いてみると大変な給料をもらっていた。ある日、何かのいさかいで、「出て行け!」と言ったら、子供を連れてさっさと出て行った。シマッタ!と思ったが、もう遅い。九州男児の悪い癖で、すぐ「出て行け!」反省反省、大いに反省。

子供のために貯金もたくさんしていたが、その日から仕事も辞め、酒浸りの毎日に。数年で2千万円近い貯蓄を使い果たし、死ぬ一歩手前のところで助けを求めて母親がやってきた。もちろんローンなど滞ってどうにもならない。そしていよいよ手放すことになったら「死にたい、死にたい」。「天よ、神よ助けて下さい」とついつい祈りたくなるほどの難攻不落が一件落着寸前に。奇跡に感謝。