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学校の給食はみんなコッペパンをかじって、アルマイトのお椀でまずい脱脂ミルクを飲んで、それでもみんな元気だった。今だったらそれこそ大変な事件だが、頭から真っ白いDDTをぶっかけられてシラミを殺していたが、それでもみんな元気に育って還暦を迎えている。それだけ昭和の子供たちはパワーがあった。今のように栄養満点、食べ過ぎで子供が糖尿病で悩む時代とはほど遠い感覚だ。みんなが貧しかったが元気だった。悪そう坊主も多かったが、今ほど陰湿ではない。いじめも酷かったがみんな跳ね返す力を持っていた。おいらなんか、「とおるちゃんとこで遊んだら貧乏が伝染(うつる)」とかよく言われたものだ。もっと酷い差別用語平気で浴びせていた。

それでも昭和の子供たちはすくすく成長して、世界第二の経済大国へ成長させたのだから大したもんだ。年に何回か一杯30円の素うどんを食べるのが楽しみで、母について行ったものだ。









駄菓子屋で10円の「ココアシガレット」を買って、大人の真似をしてタバコをくわえたつもりになってなかなか食べられない。ちびちび減っていく。パッチンやメンコも懐かしい。5円10円が貴重な小遣いで、大事に大事に使っていた。あの時代に生きた人たちは、どの顔も一瞬にしてガキの頃に戻って、無邪気な自分を取り戻しているようだった。こんな時代にもう一度戻せるといいなあ。子供たちも大人もみんなホッとする空間が必要だ。人生一度きりなんだから。