わたしがまだ若い大学生の頃、新宿東口の飲み屋街を歩いていたら路上で占いをしているおばあさんと目が合って、なにも話していないのに開口一番こう言われました。
「あんた、あんたは結婚するとき必ず相手をお母さんに会わせなさい。あんたのお母さんはすごいひとだから」
わたしも酔っ払ってましたのでね、「うん、うちのお母さんサイコー!」みたいに言ってわかれたのですが。
その後、思い返してみると友人関係でもなんでも、わたしを大事に扱って長く関係が続くひとは、だいたいわたしの母のことを褒めるんですよね。
逆に母も、そのひとたちのことを褒めます。大事にしなよ、と言います。
そのときいくら仲が良くても、母が「う~ん」って顔をした相手は、だいたいその後わたしを雑に扱ったり傷つけたりして離れていきました。
ちなみに、わたしに憑いてる霊の狼さんねこさん、新入りの蛇さんも、母のことが大好きです。
とくにねこさんは食べ物の好みが合ってるらしく、母が魚の煮付けをつくったりすると「ママだいすき!!」と言っています。
しかしうちの母が特別なのではなくて、誰でも自分にとってとても大事な相手に関わる人間には嗅覚がはたらくところがあるのではないでしょうか?
子どもが思春期とかだと、反発されちゃったりしますけどね。
大切な相手が心配になることはよくあることで、でも個人の人間関係に口を出すのもよろしくない。
なかなか悩ましいところです。