もはや夏の風物詩と言ってもよいTokyo Idol Festival
5回目になる今年も、お台場湾岸スタジオを中心に2日間にわたって開催されました。
僕は今年で3回目になるのですが、今年はいま応援しているパティロケがでるので期待もひとしきり。

パティロケについては、別に書いたのでよろしければそちらもご覧ください

始まるまではいろんなことを思っていて、「これは楽しめるのかな」なんて若干不安だったんですが
いざ二日間過ごしてみたら、そんな不安は杞憂に終わって、もうひたすらに楽しかった。
数年前にももクロで知り合って、今はいろんな現場に散り散りになった仲間と再会できたり、今一緒にいる仲間と楽しめたり、TIFという場というか空間そのものが楽しかった。

とはいえ、今年は物販エリアが完全に観客の動線から外れていて、行こうと思わないとそこへは行けない、という状態でした。しかも、AKB握手会での傷害事件の余波をうけて、物販エリア入場前にセキュリティチェックが設けられて、入場待機列ができる状況。
加えて、アイドル甲子園や@JAM EXPOといった規模の大小を問わず日本全国からアイドルを集めて行うイベントがTIF以外にも増えてきている現在では、わざわざTIFの物販でしか買えないものというのがほとんどなく、時間を削ってまで物販エリアにいくメリットが僕には思いつかなかった。
結局、物販エリアに入ったのは一度だけでした。

今年TIFにいって改めて思ったのは、どのアイドルが出ているかというよりも、どのステージで見たかという方が重要になっている、ということです。とりわけ夕方以降のスカイステージや日没以降のスマイルガーデンがもつ独特の雰囲気は、見ているアイドルの魅力を何倍にも増幅してくれました。
そういう意味で少し残念だったのは、ダイバーシティのガンダム前に設置されたフェスティバルステージ。去年はアイドルを囲むようにして観覧ができ、ガンダムを遠くに見ながら階段に座ってパフォーマンスを観覧できたのですが、今年は階段からの視線を遮るように櫓が設置されたため、それができなくなっていました。階段で身体を休めながら、アイドルのパフォーマンスと盛り上がるファンを俯瞰しつつ、ガンダムを見るという眼の快楽が味わえなくて、少し寂しかったです。

二日間の行動記録は別に書きました
初日、特に強く印象に残っているのは、スカイステージのアイドルネッサンスです。
白いセーラー服に白い膝丈のスカートという出で立ちで、夕暮れのスカイステージに登場したアイドルネッサンスのステージはとにかく幸福感に包まれてた。ステージ中も隣にいた乃木坂ヲタが「こんなかわいいグループを出してきてソニーはどんだけ俺から金をむしりとるつもりなんや!」と笑顔で飛び跳ねていました。
ローティーン化が進む昨今の女性アイドル業界だけれども、17歳を歌うアイドルネッサンスは、今この瞬間にしか出せない輝きを放っていました。なにが幸せかって、そのあとにステージ横にでてきて、屋上からの眺めを楽しんでいるんですけど、みんなとにかく飛び跳ねるんだよね。グループ全体としてそんなに身長が高いわけではないので、屋上からの夕景に興奮して、ピョンピョン飛び跳ねてる様をみてるだけでもう幸せ。これを幸せと言わずに何を幸せというのか。隣にいたヲタ仲間が「まるでさくら学院をみているような幸福感だ・・・」とぼそっと言ってましたがまさにその感覚。さくら学院は今や見に行くだけで一苦労ですがアイドルネッサンスはまだまだ発展途上中。見に行くべきです。




個人的には、南端まいなちゃんがぴょんぴょん飛び跳ねてて、ウサギみたいに可愛い。色素薄い感じも好きです。しかもアイドルネッサンスには、かつてステップワンに所属してパティロケの3人とともにB♭というグループにいた百岡古宵ちゃんという子がいます。ダンス激ウマだし身体も柔らかい。お父さんがオーディオマニアというか趣味人らしく、そういうところもヲタの間ではちょっと話題になっていました。コヨイちゃん、TIFでパティロケとも久しぶりの再会を果たしたようで、4ショットがツイッターにあがっています。こういう再会をみることができるのは、TIFの大きな魅力の一つですね。

ふみちゃんが後ろからハグしてるのサイコー!

翌日のステージで一番印象に残ったのは、やはり夕刻のスカイステージに登場したアップアップガールズ(仮)でした。TIF2014を締めくくるのに、何がいいかなと思ったらそれは日没直前のスカイステージのドロシーだろうという予想をたてて、それならばアプガで混む前に屋上にあがって、アプガから見ようと考えたのです。
宣伝みたいで申し訳ないのですが、サイリウムについて書いた文章が、9月にでるはずの「ももクロ論壇」という同人誌第三弾に載る予定で、そこでアプガのサイリウムについてもちょっと言及しました。だから、アプガのサイリウムも聞けたらラッキーだな、くらいに思っていたのですが、アプガで見事に泣きました。アッパーカットで登場したアプガは、二日間の最後のステージを締めるにあたってやや長いMCをしたのですが、それがすごくよかった。うろ覚えなんですけど、おおまかにいうとこういう感じです。

「二日間アプガを応援してくださってありがとうございました。いつも応援してくださる方も、初めて見てくださる方も、久しぶりにみてくださる方も、いろんな方に会えて嬉しかった。二日間の感謝を込めて二曲を歌いたいと思います。(えー!という声)アプガの夏はまだ終わりませんが、またどこかで足を止めて、私たちを見てくだされば嬉しいです。本当にありがとうございました!」

といって、流れたのはEnd of the Season。これはダメでした。今思い出しても泣きそうになる。
二日に渡って続いたこのお祭りは、昔の仲間にも会える懐かしくも楽しいお祭りで、でも、それはもうすぐ終わろうとしていて、それを象徴するかのように、二日に渡ってアイドルを輝かせ続けた太陽もまもなく沈もうとしている。そういう中で、「また一つ季節が終わる 思い出すべて歌にしても いえない言葉伝えたい この景色が変わる前に」と歌い出されたら、もうセンチメンタルになるしかない。音楽に身体を揺らしながら、こっそりタオルで涙を拭いました。
そこからのサイリウム。同人誌にかいたサイリウム論は、折ってしまえば光ることを止められず、やがて輝きが薄れていくサイリュームというツールはアイドルファンの熱意そのものではないか、と論じたものです。興味あるなら読んでもらいたいのですが、僕は、サイリュームが単なるツールではなくファン心理を表象していると思っています。サイリウムが聞けてよかった。

もう一つ、書いておきたいのはスパイラルミュージック所属のねがいごとです。
初日のエンジョイスタジアムでは、妄キャリ、メチャハイに挟まれていたのですが、単に沸くわけでもない、やみくもにモッシュが生まれるわけでもない、という非常に統制のとれたカオスを生みだしていました。MIXも、ノーモーションからでるから、タイミングがわからなかったり変則的だったりして、独特のオリジナリティがある現場です。妄キャリで湧き散らかした若いヲタやメチャハイ待機のヲタが、中央で盛り上がりまくってるねがいごとのヲタ集団を見ながら、「これ、なんかかっけえな・・・!」と言ってたのが印象的でした。なんといっても曲がかっこいい。このままの雰囲気で現場が大きくなって欲しいと思うアイドルのひとつです。僕が見れたのはエンジョイスタジアムとフェスティバルステージの二つだけだったので、大好きな「祈れ!」を見れてないのですが、いつか「祈れ!」の大サビで、ひざまづいて祈りを捧げる祈りケチャをTIFでやりたいです。

実質的に、アプガで僕のTIFは終わりました。あとは長い長いアンコールだった。その後見たドロシーもスマイルガーデンの東京女子流もアンコールだから、とにかく底抜けに楽しんだし、楽しかった。来年も楽しみにしています。