株式会社アルシステム 代表取締役社長 -3ページ目

 それでは、光熱費の比較をしましょう。

 以前に述べましたように温水式の電動ポンプを動かす電力で、弊社の電気式床暖房がエコ運転できるということから考えて、一目瞭然です。

 詳しいデータは分かりませんが、弊社の調査では、温水を使用された方の実に78%の方々が、次年度のシーズンに全く使用しないか、著しく使用時間を減らして使用しているそうです。

 あなたの判断は? 私の判断は、やはり電気シート式床暖房の勝ち。4勝0敗。

次に、省エネの観点から見てみましょう。

まず、温水式の場合、ガスを燃焼させる所から説明します。

温水式床暖房は、屋外にある給湯器でまずお水を温めます。給湯器でガスを燃焼させ、給湯器の熱交換機とその中にあるお水を温めます。約70~80℃まで熱します。この時、燃焼した熱は100%使われるわけではありません。数十%は大気中に逃げて行ってしまいます。給湯器の上に手を持っていくと火傷をしてしまうのがその証拠ですね。次に、パイプの中の水を温めなければなりません。次に、そのお湯が循環してやっと床を温めるのです。お分かりになると思いますが、温水式の場合、床を温め、人が利用するのに多くの無駄な熱エネルギーが失われることになります。

 さらに、この温水式床暖房のコントローラーは電気が無ければ動きません。おまけに、温水は温めただけでは、循環しませんので、モーターポンプで循環させなければならないのです。このポンプが結構電気代がかかるのを皆さんご存じない。

 ガス屋さんのパンフレットには載せていませんからね。

 

 これに対して、電気シート式床暖房はどうでしょうか。スイッチを入れた瞬間、瞬時に、床で温度が上昇し始めます。すなわち、電気式の場合、ほぼ100%熱エネルギーのロスがないのです。


 ところで、ちょっと待ってください。電気は火力発電所で発電されるから、温水式と変わらないではないか?という疑問が発生しますね。


 しかし、火力発電所の場合、スケールメリットとともに、極力熱を有効利用するシステムが構築されています。一般家庭の小規模燃焼とは比べ物にならないぐらいエネルギーロスは抑えられています。実際、電気とガスの有効発熱エネルギ-の差は15~20%になると言われています。

 

 実際、温水式と、電気式を比較しますと、電気式はMAX50℃程度の低温設計なのに対し、温水式は70~80℃と高温設計(給湯器から床までの距離があるので高温にしなければ床が温まらない)のため、同㎡を温める場合、ランニングコストは最大20倍も開くことが実験で確認されています。


 冗談のような話ですが、温水式のポンプモーターの消費電力で、弊社の床暖房のエコ運転で十分床が温まったという実績もあります。


 嘘のような本当のお話です。まあ、最近は温水式のポンプモーターも性能が上がってきていますので、かなり消費電力は抑えられているようですが、ポンプの電気代は公表されていませんので、真意のほどはわかりません。


 そうそう、温水式床暖房の光熱費が電気式床暖房より安いなんてコマーシャルは見たことが無いでしょう。


 さて、あなたの判断はいかがですか。

 私の判断は、省エネ、二酸化炭素削減という地球の環境を守るために、電気式床暖房の勝利とします。  3勝0敗



<安全性について>

 今日未明に見たテレビ。番組はナショナルジオグラフィック。この番組はノンフィクションもので、番組内容も結構興味をそそられるものが多い。

 今日は飛行機事故のメカニズム。数年前、アメリカで起きたエアバスA300の事故の話だった。最新鋭機のA300が離陸直後に墜落してしまったその原因を究明していくというもの。

 結論は、全く機体に問題なく、操縦方法の誤りだった。飛行機の最後部には尾翼というものがある。左右横方向に一対の水平尾翼、垂直に1枚垂直尾翼の2種類である。このうちの垂直尾翼が損壊してしまったことによる墜落だった。

 ではなぜ損壊したか。操縦士が、離陸後の上昇時に、乱気流に巻き込まれ、その時、垂直尾翼を最大角度で5回、左右に操作したため、その垂直尾翼が損壊してしまったというもの。

 最高速度でそのような操作を行うと損壊するということも驚きだが、もっとびっくりするのは、エアバスによる操縦訓練マニュアルに、乱気流通過時の機体の揺れに対し、そのような操作をするよう書かれていたことである。



 安全性の追及とは何なのか、改めて考えさせられる番組でした。



 さて、これをアルシステムに置き換えると、我々はいかに床暖房の安全性を追求すべきか、永遠の命題として捉えるとともに、今現在、正しいと思われることの検証を絶え間なく行っていくことがベストだと考えています。エアバス社でも安全性について過ちを犯すのです。何のアクションも起こさず過ちのタネを放っておいては、絶対に安全性は向上しません。

 現在、弊社は経済産業省に対してでさえ、電気式床暖房施工の際の安全性について、現行の規定を準拠することなく、意見陳述しております。

 さらなる安全を求める時、たとえ相手が国であろうとも、これまでと同様、弊社は正しい方向性を訴えていく姿勢に変わりはありません。

 メーカーこそがまず、エンドユーザーの安全性を確保していくのが当然だと考えております。