*タイトルが長すぎて入りません。正しくは、
DANIEL SZABO TRIO MEETS CHRIS POTTER / CONTRIBUTION
です。
本日は、前回に続いてハンガリージャズ第2弾を。誰ですかぁ?「どうせまたヘンなジャズとちゃうん?」なんて仰るのは。いーえ、これはね、清く正しいジャズファンの皆さまにも喜んでいただける、まっとうな、しかも素晴らしいコンテンポラリージャズ。おまけに出来たてホヤホヤの湯気まで立ってます。
Chris Potterのゲスト参加で随分と注目されているらしい本作は、2009年8月27日と28日にブダペストのPANNONIA STUDIOで録音、2010年リリース。全7曲がリーダーのDaniel Szaboによる作曲です。私も、Chris Potterが参加していなかったら素通りしてた。で、何でPotterさんがハンガリーのトリオと共演?と思っていたら、彼の奥様がハンガリー出身だそうで、ハンガリーのジャズクラブでセッションしたさいに初めてDaniel Szaboに会って意気投合となったらしい。
あ、今日は余計なことゴチャゴチャ書かんと、ちゃっちゃと書いてしまお。
なんと、嬉しいことに、1曲目からまるでライヴみたいに熱気ムンムンで、しかもスピード感満点じゃありませんか。注目したのは、ちょっぴり毒を含んだ尖鋭さのあるDaniel Szaboのピアノ。もちろんChris Potterの豪快なブロウも文句なし。PotterとSzaboのアドリブソロの応酬もエキサイティングで、鋭く反応し合う二人は相性も抜群なのが素晴らしいです。ベース&ドラムスもソリッドで完璧なサポート。ということで、つかみはバッチリでござる!で、バッチリなのは1曲目だけに終わらず、このあとも聴きごたえ満点な曲が揃ってます。
Daniel Szaboの作曲とアレンジの才能はかなりのもんで、ハードボイルドで鋭角的なかっこ良さがあり聴きごたえ満点。演奏技術も確かでアドリブのセンスも良いし、何も言うことありません。あえて付け加えるなら、ピアノのタッチにもっと強靭さがあると私好みかな。
Chris Potterは、ソプラノサックスやバスクラも演奏していますが、録音のせい(?)か音色が今一つと感じるので、私はこの人、テナー専門がいいと思うんですけどね。音色はおいとくとして、彼のテナーは、まずアドリブのセンス、それから体育会系の強力なブロウと大胆で怖いもの知らずな思い切りの良さが気に入ってます。
DANIEL SZABO TRIOのことは全然知らなかったのですが、リーダーはもちろん、あとの二人もレベルが高いです。Matyas Szandaiのベースは安定感抜群だし、Ferenc Nemethのドラムはさりげないのに存在感があり、二人とも非常にいい仕事してます。
やはり、ハンガリージャズはあなどれない!
御用とお急ぎでないかたは、Daniel Szaboのホームページへどうぞ。
Ferenc Nemethのホームページもありました。あら、この人、リーダー作も出してるじゃありませんか。ちょっと気になる。
Chris Potterのホームページはこちら。
http://www.chrispottermusic.com/
■DANIEL SZABO TRIO MEETS CHRIS POTTER / CONTRIBUTION (Budapest Music Center Records BMC CD 151)
Daniel Szabo (p, Fender Rhodes)
Matyas Szandai ((b)
Ferenc Nemeth (ds)
Guest : Chris Potter (ts, ss, bcl)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)