「便利さを追求するあまり

 現代人は病気になっている。」

約6年間、飲食店をやってきて、そう思えてなりません。

 

私自身も、その便利さの中で生かされ、また享受していますが、

提供する側の苦労もわかるようになってきたので

少し書いてみたくなりました。

 

米粉パン、このような感じで予約をお願いしているのですが、

結局、予約してくれる方はほとんどおらず…

お店で「米粉パンないですか?」と言う方が多いのです。

 

  パンは予約するものではない。

まぁ、普通はそうですよね。

パン屋さんなら。

 

でもパン屋さんでもどんなお店でも

きっとこう思っているのではないかな、と思うことがあります。

 

それは...

 

 「売れる数がわかっている方が助かる」

 

です。

 

当然、売れなければ原材料も水光熱費も人件費も時間も全てが無駄になります。

当店ではロスが出ないように全てうまく管理していますが、

一般的なお店では「売れ残れば廃棄」が当たり前だと思います。

コンビニのバイトをしていた頃、残ったお弁当は全て廃棄していてもったいないと思っていました。

 

また、予想しているよりも売れてしまって足りなくなった場合、

売上の機会損失となります。

 

売れる数がわかっているに越したことはありません。

しかし、予約したがらず、気まぐれで購入に走る消費者。

それに対応するしかない提供者。

 

そんなやり方は持続不可能的ですし全然エシカルじゃないですよね。

しかし大多数の消費者は便利さが最重要。

お客様、の希望に合わせるしかないお店がほとんどかと思います。

 

気が向いたら今すぐに欲しい

インスタントな今の時代

もはや当たり前の欲望。

 

それがスーパー、コンビニを普及させ、

添加物まみれの食べ物が蔓延している結果でもあると思うのです。

 

便利さ。

消費者自身が望んだこと。

 

その裏には、

遺伝子組み換え、農薬、添加物、電磁波、奴隷、ブラック企業、薄利多売など

ありとあらゆる弊害をもたらしたことでしょう。

 

自分たちが望んだことで

自分たちは病気になっている。

そしてそれから逃れる道はとてつもなく細い。

 

「自分は富んでいる、豊かになった、足りないものは何もないと言っているが、

 実はみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸であることが分かっていない。」

そんな状態なのかもしれません。

 

便利、安い、には裏があります。

 

こだわっている個人のお店を選ぶべき理由。

 

私たちは、ありとあらゆる弊害の中から一筋の希望の道を模索し

厳選と試行錯誤を繰り返しているお店です。