アクセスありがとうございます。
彩の伝道師、関みゆ紀です。
より続きでございます。
「僕がクビになっちゃったら、お客さん雇ってね♪」
運転手さんは、お茶目にそう言い放つと、
エンジンを大きくふかしました。
外は土砂降りの雨。
視界は極めて悪し。
道路は滑りやすい状況です。
滑るように、スピードを上げ、
ある時は、疾風のように滑らかに追い越し、
ある時は、薫風のように優しく止まり、
緩急つけてドンドン進んでいきます。
注)交通違反に掛かることはしておりません。
「こ、この運転手さん、うまい。頭文字Dだ・・・。」
皆さんは、頭文字D(イニシャルディー)という
漫画/アニメをご存知でしょうか。
峠において自動車を高速で走行させることを目的とする
走り屋の若者たちを描いた作品です。
主人公は、豆腐屋の息子なのですが、
毎朝4時に車に豆腐を積んで配達に出かけます。
その際、父親から紙コップの水を渡されます。
それをダッシュボードに備え付け、
主人公は険しい峠に車を走らせるのです。
コップの水を一滴もこぼさない=豆腐を壊さない
主人公は毎朝一滴の水もこぼさず、見事にこなし、
走り屋界の頂点へと上り詰めていくのです。
そう、この運転手さんは
その神業を持つ運転手さんだったのです。
もし、このタクシーのダッシュボードに、
紙コップの水が備え付けられていたとしたら、
一滴もこぼれてないだろう、
そう思える走りでした。
「運転手さん、あなた・・・
日本一の豆腐屋さんになれるよ・・・」
後ろの座席で、
安定した神業ドライビングテクニックを堪能する私。
そんなどうでもいい思考をよぎらせるほどの
余裕がみなぎってきていました。
目の前に次第に近づいてくる、空港入り口のロータリー。
なんとド派手なアンパンマンは、
AM7:10 羽田空港第2国際ターミナルに、
無事たどりつくことが出来たのです。
「運転手さん!ありがとうございます!
私、運転手さんに出会えたことがラッキーでした!」
ド派手なアンパンマン、
不細工なりの目いっぱいの愛嬌で、
お礼を述べました。
「うん。僕もそう思う(笑)
これ、たぶん僕じゃないと間に合わなかったと思うよ~。」
さっと、運転席から出てくると、
すっと、スーツケースを降ろしてくれ、
「大丈夫?忘れ物ないね?いってらっしゃ~い!」
と、笑顔で送り出してくださいました。
ありがとう!頭文字D。
さあ、目指すは、
出発口”丙(へい)” です!
いえ、”A(エイ)”でした!
AM7:20無事チェックイン。
搭乗開始10分前。
ド派手なアンパンマンは、
無事に沖縄行きの飛行機に乗ることができたのです。
沖縄到着後、ツアーの皆さんとの自己紹介。
その際に、F師匠はこう仰いました。
「今回のテーマは、子供たちに誇れる
カッコいい大人になろうです。
皆さん、それを意識してツアーしましょう。」
軽く、衝撃。
初っ端よりテーマから外れておりました。
間に合ったとはいえ、寝坊したド派手なアンパンマンは、
子供たちに誇れるヒーローではございません。
ツアー客の中の一人の女性が
私にススっと近付いて来られました。
「私ね、なかなか人の名前って覚えられなくって。
こうやってメモしてるの。
あなたは、こうやって覚えたわ(笑)。」
ツアー客20名の名前をメモした一枚の紙。
私の名前の隣には、こう書いてありました。
みゆきさん → ねぼう
初めてお会いした方に、
一発で名前を覚えてもらえるこの奇跡。
関みゆ紀、名前のアナグラムは、奇跡見ゆ。
ミラクル見させていただきました。
その後も数々の奇跡が続きますが、
それはまた別の記事にて・・・。
長々お読みいただきまして、
誠にありがとうございました。
沖縄マジカルツアー、
ド派手なアンパンマン奇跡見ゆ編
これにてお開きとさせていただきます。