インフレを起こそうとしているのに起きない
安倍総理はインフレを起こそうとしています。インフレターゲットを２パーセントに設定し日銀の黒田総裁と協力してインフレ起こそうとしています。その方法はこういうものです。日銀が、銀行が持っている国債を買います。すると銀行から日銀に国債が移り、代わりにお金が日銀から銀行に支払われます。銀行はお金が増えたのでそのお金を企業に貸そうとします。企業は借りたお金で設備投資を行い、事業を展開し儲けます。そして、経済がよくなる。という仕組みです。とまあこのような仕組みは簡単な経済な本には必ず書いてあることです。そしてだいたいの本には、「将来なんの見通しもないのに企業がお金を借りて設備投資なんかするかよ！だから日銀が銀行から国債をいくら買っても無駄だ！」というつっこみが必ず書いてあります。たしかにその通りだと思います。いくら銀行のお金を増やしてもそのお金を企業が借りなければ経済はよくなりません。つまり、お金をバラまいてもそれが実際に使われなければ経済はよくならないのです。だからアベノミクスはだめ。実際にお金が使われないのだからインフレなんて起きようがない。現にインフレが起きていない。だいたいの本はここで話が終わっています。しかし、筆者はふと疑問に思いました。実際お金は使われているんじゃないかと。その説明をするためにお金の流れを追ってみましょう。先ほど日銀が銀行の持っている国債を買ってお金が支払われることで銀行の中のお金が増えると言いました。では、実際に、銀行はこのお金をどうしているのでしょうか。もちろん企業には貸し出せません。だって借りてくれる企業がいないから。なので銀行はそのお金でまた政府から国債を買っているのです。日本政府は毎年予算の半分くらいを借金しています。たくさんの国債を毎年発行して銀行に買ってもらうことでなんとかやりくりをしている状態です。なので銀行に溜まったお金は政府の国債を買うことに使われています。そして、銀行から政府にお金が移動し、政府はそのお金を社会福祉などにたくさん使っているのです。まとめると日銀が刷ったお金は銀行を経由して政府に移動し、そしてそのお金は政府によって実際に使われているのです。莫大なお金が新しく発行されそしてそれが実際に使われているのです。一般的に、お金をバラまいて、それが実際に使われるのであればインフレが起きるはずです。しかし、実際にはインフレが起きていません。なぜか。これは筆者が考えた理由ですが、おそらく一部の人にしかお金がばらまかれていないからだと思います。例えば日本人一人一人に１０００万円ずつ配ったとすれば確実にインフレになりますよね。だって１０００万円もらったと思ってください。少しは贅沢しませんか。ほしかったいろいろなものを買いませんか。ちなみに日本の人口が１億だとして全員に１０００万円配るには１０００兆円必要です。じゃあ次はこの１０００兆円を１００人に配ったらどうなるでしょう。一人あたり１０兆円です。１０兆円もらうなんてなんてうらやましいんでしょう。しかし、筆者が思うに、これではインフレは起きないのではないでしょうか。だって１０兆円もらっても全部使わないでしょ。おそらく金持ちが１００人生まれておしまいです。もちろんある程度の経済効果はあると思いますが、全員に１０００万配るより経済効果はかなり小さいものだと思います。これと同じようなことが今の社会で起きているのではないでしょうか。つまり一部の人にしか発行したお金がばらまかれていない。だからインフレにならないし、経済もよくならないのではないでしょうか。
では、その一部の人とは誰のことでしょう。つまり、政府は誰にお金を使っているのでしょうか。それはおもに「お医者さん」です。今や日本は４０兆円近く社会保障費を使っています。つまり乱暴にいえばお医者さんにお金が流れているのです。筆者はあまり医者に行きませんがたまに近くのクリニックや総合病院などに行くとお年寄りの患者さんがたくさんいて驚きます。同時にここのお医者さんはいったいいくらもらっているのだろうと考えます。そして自分と比較して絶望します笑。このように一部の人にしかお金がばらまかれていない。だからインフレが起きないのではないでしょうか。一部お金持ちがベンツやBMWを買ったとしても経済効果たいしたことありません。それよりもたくさんの中間層の人が買い物をしたほうが経済効果は大きいのです。
話はそれますがこのような状況ならばお金持ち相手に商売したほうが得だと思います。だって持ってる人は持ってるわけですから。トリクルダウンを待つよりも最初からお金もちを相手に商売をするほうが絶対もうかるはずです。