知らないと言えない専門家 | 筋肉ドクターの気まぐれ日記

筋肉ドクターの気まぐれ日記

Killing Timeに日記を書き候

 
地震学の権威のロバート・ゲラーさんは、「地震は予知できますか?」と聞かれると「予知できません」、「次いつ大地震がきますか?」と聞かれたら「分かりません」と答えられる。
ま、複雑系の何たるかをちょっと勉強すれば、アホな私にでも何故そうなのか理解できる。
この、ロバート・ゲラーさんは複雑系の権威のようだ。
しかし、世の中の勉強しない一般人は、「予知できない、分からないなんて、俺でも言えるわ!」と馬鹿にしたような態度を取る方が多いんでしょう。
しかし、世の中予知できないこと、分からないことで溢れている。
で、しっかりと研究を重ねて科学的に予知できないことが証明されているものがあるというのが複雑系。確率は言えても予知できない。
 
他方、医師の多くは習ったことも研究したことも無いであろう余命宣告なんてことを、知った顔をして平気で言う。
せいぜい言えるとすれば、この病気と確定診断できたら5年生存率は何%ですってくらいだろう。
 
これ、うちの父(内科医)もそうだったのですが、知らない分からないと言えない似非専門家病じゃないでしょうか。
知らないことを聞かれたら知ったかぶりして嘘をつくんですね。
しかも、私もある程度知識がついてきたら、簡単にバレるレベルの嘘をつくんですね。
 
多くの人を診る商売だけに、知らない分からないとか言うと、あいつ医者のくせに知らないんやで!と勉強しない一般人に言われるのが怖くてか、自分は頭が良いという曲がった変なプライドのせいか、言えなくなっちゃったのでは無いでしょうか。
 
専門家こそ、ロバート・ゲラーさんのように、知らないことは知らない、分からないことは分からない、できないことはできないと、素直に正直に真摯に事実を淡々と説明すべきではないでしょうか?
 
でも、テレビやメディアってこういう何でも知ったかして答えるような似非専門家病っぽい人を重宝して使いますよね。
知りません、分かりません、できませんっていう専門家は正しくても、大衆受けしないということでしょうか。