今日は直階段(厳密にはかね折れ)12段+2F吹き抜け手すり1820間のアイアン手すり。

 

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階段は1段目踊り場の14段上がり切り

2Fに上がって右側の1820間が吹き抜け

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階段吹き抜けにアイアン手すりを取り付けます。

 

 

取付場所は2段目〜13段目の12段と吹き抜け部。

それぞれ別々で制作し現地でボルト固定する為、きっちりと高さを採寸する必要があります。調整金具を使用しない為1ミリでも違うとジョイント部に隙間が出てくる為、本当にシビアな採寸が必要になります。

また長い手すりは強度を出す為、アイアンの柱を後ろの踏み板に当て2箇所ビス固定するので、これまたきっちりとした寸法が必要になります。

 

 

「階段はプレカットで寸法通りに出来ているので」とおっしゃる方も多数おられますが、それはあくまで素材の事!階段を組み立てるは人の手によって組み立てられるので、図面通りには決してなっていません。

 

せっかくご希望の美しいアイアン手すりがあっても、数ミリの誤差できっちり取り付かなくては意味がないからです。

長々と採寸・寸法のお話しをする事は、それ程重要という事だからです。

 

 

 

では実際に今回の手すりを解説していきましょう!

 

まず見て頂ければわかるように

ハウスクリーニング後の取付!ここは普段よりこだわっているところですが、

アイアン手摺を設置する時期は

【クロス後】〜【完了検査】の間。

この間には電気水道等設備関係があり、その後に美装(ハウスクリーニング)が入ります。

ゆとりがない現場では美装の翌日完了検査という場合もしばしみられますが、階段はどの業者さんも上り下りするもの、特に大きいものになると他の業者さんの作業がしづらい。。そして何よりせっかく美しく出来上がった手すりに傷がついてしまう事もあります。いくら譲り合って作業をしていても、現場とはそれ程たくさんの業者さんがアクセク働く所なのです。

ですので、例え美装後でなくてもアイアン手すりの取付日を設定して頂けると助かります。

 

 

次は設置。

今回の階段は1段目が踊り場になる為、2段目スタートの位置を3段目に寄せて設置しても特に掴みにくい事はないですし、2段目にほどんどアイアン手すりがなくても落下の危険はありません。

仮に初めが3段90度に曲がり、4段目からスタートするような場合は4段目が1階FLから80㎝前後の高さになる為、出来るだけ4段目の前の方から手すりをスタートさせます。

(3段目に寄せるのは、補強する為)

 

 

12段の手すりは柱部分が均等に入らない段数ですが、出来るだけバランスよく見えるよう5本の柱位置を調整し美しく見えるよう配置します。

(バランスよく配置しない方がキレイに見える場合もありますが、多くはこのタイプで制作しています。)

 

手すりの取付位置は、2F吹き抜けの上がりきった足元の仕上げを見て、どのように取り付けるとキレイに見えるか!そして出来るだけ踏み板の端に取り付けて階段の有効幅ととるか!一番ベストな位置を毎回考えます。

 

 

 

 

 

 

 

そして今回一番のポイントはジョイント部分!

上からみてボルトが見えない、くどくならない作りのジョイント。調整金具を使用しないのは、やはり野暮ったく美しくないからなんです。

 

 

 

 

 

 

私の解説の方がくどい気がしてきましたが笑

長い手すりにはこのようなストーリーがあって完成するんです。

 

 

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