ステンドグラスが入った華やかなアイアン手すり!
さらに唐草模様が入るとなると、段数によってのバランスを整えなくてはいけないので、実はかなり複雑な計算が必要になります。
まず階段は17段目が上がり切りの回り階段。
【まっすぐ1〜8段・9〜10で180度回って・まっすぐ11〜17段】
(1) 初めの1〜6段に6段分の手すり
(2) 折り返して11〜17段(2階)が360㎜ほど後ろに壁。ここが6段+W360(2F)の手すり
こういう回り階段の内壁部分にクロス(逆くの字)するような手すりの場合、まず心がける事は手すり高です。
(2) の11〜17段は1階から高い位置にあり下を見ると落ちそうな気がするのは、高所恐怖症ではありませんが体感的に恐怖を感じてしまうからです。なので普段より(2) の折り返し階段の手摺は(1) の1〜6段目と比べて少し高く設定しています。
(もちろんお客様とのご相談の上、そうでない場合もあります。)
ただここで問題が、今回は装飾系の唐草模様がある事!あまりに高さに差をつけると2枚のバランスが崩れますし、さらにさらに17段目(2F)は階段部ではなく吹き抜け部になるので水平にしないといけなく、H90cmは必要になるからです。
まず(2) の11〜17段目を先に考え、装飾のバランスを崩さず2FのH90㎝で上手くおさまる手すり高をH840としました。
そこから(1) は少し低めにH810として手すり足元の隙間を3㎝、 (2) の足元は5㎝にしていたのでそこで手すり高は低くても足元を伸ばすことで2枚の大きさのバランスをとりました。
(1) の1〜6段も同じH840にすればいいのでは?と思われる方もおられると思います。
確かに間取りによって例えばもっと高くH90㎝でも大丈夫な場合もあります。
ですが今回の間取りは少し閉鎖的な空間ですし、さらに装飾の大きさのバランスを保つ為に手すりの始まりをあまり前にもって来れない(1段目先〜80㎝スタート)という所があるので、少しでも手すり自体を低くしたいと考えてデザインしました。
段数によっては均等に柱が入れられない場合もあるので、手すりのデザインと段数は密接に関わってくるポイントになります。
お客様がヨーロッパから取り寄せた水色のステンドグラスに合わせ、さらに唐草模様が映える素敵な手すりです!