続きまして2025年同志社大学(全学部日程)日本史の大問Ⅲの解説に入っていきます!

 

問題は著作権の都合上掲載しておりません。もちろん赤本を買うのが一番ですが、入試問題と解答は東進の大学入試問題過去問データベースを活用することがおすすめです!(ただし解説はついていない場合がほとんど)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは解説の方に入っていきましょー!!

大問Ⅲ

出題範囲は戦後史ですね。政治面、社会面、文化面と様々な切口から問題が作られています。戦後史は高校でガッツリ触れられない(触れる時間がない)ことも多い範囲ですから、対策も手薄くなってしまいます。ですが、入試はそんなのお構いなしに出題してきますから、自分でコツコツ勉強を進めておくことが大切です。戦後の民主化政策や経済や外交の流れ、それに合わせて首相の名前もある程度覚える必要がありますからなかなか大変ですガーン

以下の解説で抜けていた部分は教科書や資料集を利用して補っていきましょうねびっくりマーク

 

ア 1900年の政治的運動を抑えるような法律ですから、治安警察法ですね。社会主義・労働運動・農民運動を抑えるために、労働者の団結権やストライキ権を制限したり、女性や子どもの政談集会の参加の禁止などを定めた法律です。似たような名前に治安維持法がありますが、こちらは1925年です。加藤高明内閣が立法し、国体の変革や私有財産の否認を目的とする結社を禁止するための法律です。この法律も1945年に廃止されています。

 

イ 強い経済力を持つ巨大独占企業の分割をするため、過度経済力集中排除法が制定されました。漢字10字と少し長いですが、過度な経済力を集中的に排除するための法律と意味と合わせて覚えておくといいでしょう。

 

ウ 地主と小作人という封建的な関係を打破する=農家の自立を図ると考えられると思います。自作農という用語が浮かべば、農地改革の際に制定された自作農創設特別措置法を想起できるのではないでしょうか。

 

エ 労働三法に関する問題ですね。まず1945年に労働組合法が制定され、労働組合が結成されていきます。そして1946年に労働関係調整法が制定され、争議の調整法や争議行為の制限が規定されます。そして1947年に労働基準法が制定されて労働者の環境が整備されていきます。労働組合の争議が規定された後ですので、労働者にとって都合の悪い環境だとストライキを起こされてしまいますね。この制定順も覚えておきましょう。

 

オ 「預金封鎖による旧円の引き出しを禁止し、新円の通貨流通量を制限することでインフレーションを抑えようとした」と空欄後にありますから、金融緊急措置令ですね。支払い猶予令はモラトリアム令のことですから、1927年に起きた金融恐慌に伴い、田中義一内閣が発したものです。日本銀行法は、1942年に制定されたものです。(以下参照)臨時資金調整法は、戦前の1937年に第一次近衛内閣によって制定された、軍需産業等に優先的に資金を回すことを決めた法律ですね。

 

 

カ ゼネラル・ストライキが予定されていた年月日ですが、このストライキ計画は二・一ゼネスト計画と呼ばれていますので、2月1日はこの用語を連想すれば分かったでしょう。また、ストライキの目的は吉田内閣打倒、人民政府の樹立を目指すことであったため、吉田茂内閣の時、さらにこの計画はGHQによって止められたため、第一次吉田内閣の時だと分かります。第一次吉田内閣は1946年から1947年で、2月ですから1947年だと予想できるでしょう。年月日を完璧に覚えるのは難しいかもしれませんが、このように様々な情報と結びつけながら覚えれば、ほかの関連問題にも対応できるのでお勧めです。

 

キ なかなか細かい問題ですね。とはいえこの時代背景を少し見てみましょう。経済安定九原則を実施するために、ドッジという人物が来日し、赤字を許さない予算編成、それに伴う財政支出の削減、1ドル=360円の単一為替レートの設定、そして直接税中心主義・累進所得税制の採用などの施策を打ちました。最後の一項目に注目すると、税制を整えているのが分かりますね。従来は間接税がメジャーだったのですが、間接税よりも徴税しやすい直接税にシフトさせようとしていますね。つまり徴税の強化の傾向が見られます。ちなみに、経済安定九原則は、予算の均衡・徴税強化・資金貸出制限・賃金安定・物価統制・貿易改善・物資割当改善・増産・食糧集荷改善の9項目です。初見で解きづらい問題ですが、当時の時代背景経済安定九原則の実行のためにドッジが来日したことをおさえられていれば解ける問題です。

 

ク これは覚えていないと解きにくい問題ですね。変動相場制に移行した理由は、1971年に大幅な為替レートの切り上げなどを求める、ニクソン=ショックが起きて西欧諸国が変動相場制に移行したことから日本も1973年にそれに追随したからです。その後同年に第一次石油危機が起こりました。この時の首相が田中角栄なので、変動相場制に移行した際の首相も田中角栄になります。1973年は田中角栄の年と覚えるよりは、石油危機など大事件が発生した際の年代と首相ををつかんでおくことが大切ですね。戦後史は10年ごとに流れをつかんでおくのがおすすめです。

 

戦後から1950年代 アメリカによる占領、日本の民主化、現代化が進んでいく

1960年代 高度経済成長

1970年代 2度の石油危機で経済の悪化

 

おおまかすぎますが、まとめてみましたー!また、もう少し詳細なものは出しますね。

 

ケ 列車が転覆したのは松川事件ですね。下山事件、松川事件、三鷹事件は1949年、人員整理の強行に労働者が抵抗していた最中に起こった不可解な事件で、労働者側はこれらの事件の加害者だと嫌疑をかけられ、労働者による抵抗は丸め込まられたという話です。3つの事件について軽くまとめておくと、

 

下山事件 下山貞則国鉄総裁の怪死事件

松川事件 松川駅付近での列車の脱線・転覆事故

三鷹事件 三鷹駅構内での無人電車の暴走事故

 

この3つの事件は重要なので、事件名を頭に入れ、区別しておきましょう。ちなみに福島事件は、明治期の自由民権運動に伴って発生した事件です。この機会にこのあたりも確認しておきましょうねうさぎ

 

コ かなり細かいですねえーん政党や労働組合系は資料集等で変遷を確認しておいた方がいいです。1950年に総評が結成され労働組合は一度まとまるのですが、また分裂していき、1989年の段階では、主に全労連(全国労働組合総連合)全労協(全国労働組合連絡協議会)連合(日本労働組合総連合会)の3団体が生まれます。このうち全日本民間労働組合総連合会に合流する形で生まれたのは、連合(日本労働組合総連合会)です。全部覚えるのは大変ですが、略称だけでも頭に入れておけば安心です。

 

サ 全部近代化や現代化が進んだという内容ですが、4のターミナルデパートは大正時代の話です。もちろん高度経済成長期も新幹線の開通など鉄道は発達していますが、モータリゼーションの流れで自動車が交通手段の主力となっていきます。

 

シ 答えは地下鉄ですね。サで出てきたターミナルデパートと同様に大正時代に東京と大阪で開通しています。高速道路や新幹線に関しては、1964年に東海道新幹線が開通し、1969年に東名高速道路が開通しています。モノレールは細かいですが、1964年に羽田空港に接続するように開通しました。よって3選択肢とも1955年以前という条件から外れます。明治時代以降において、当時の人々の交通手段は何だったのか、何が主流だったのかに注目してもう一度チェックしておいてくださいね。

 

セ これは地名を問われているため、覚えておくしかないです。足尾は栃木県です。日本史を学習する際に地名が出てきたら、今の都道府県だとどこに該当するのか確認しておくことは本当に大切です。できれば地図も利用して見ておきましょうね。

 

ソ 「社会党と共産党という革新政党のいずれか、もしくは両方が支援する首長」と空欄の後に書かれていますから、革新首長の話だと分かりますね。革新首長、東京都知事ときたら美濃部亮吉です。天皇機関説を唱えた美濃部達吉の長男です。高校日本史で問われる革新首長は美濃部亮吉ぐらいだと思いますので、しっかり結び付けておきましょう。

 

これで2025年度同志社大学(全学部日程)の日本史解説を終わります!全体を通して、教科書の範囲を逸脱した問題はほぼないですが、重箱の隅をつつくような問題があったり、時代の流れと結びつけないと解きづらい問題があったり、一筋縄ではいきません。過去問演習を通して、問題の傾向に慣れることが重要ですから、他の年度や日程の問題も解いてみて、対策を進めましょうニコニコ頑張ってくださいびっくりマーク

 

何か間違いや疑問点がありましたら、お気軽にコメントを残していただけると幸いですニコニコ