明日も仕事。
しんどい。辞めたい。
なんて愚痴はやめておこう…
『人形パズル』パトリック・クェンティン(白須清美訳)
この作品は、『迷走パズル』『俳優パズル』に続く、〈パズル〉シリーズの第三作目。
『迷走パズル』を手に取った時に見た帯には、「アメリカ本格黄金期を代表する〈パズル〉シリーズ」って書いてあった。
いや、アメリカ本格って何?その黄金期って???ww
と思って買ったよね。
読んだら好きになりましたww
主人公のピーターは、第一作目ではアルコール依存症の治療で療養所内に入院中の患者さん。
第二作目では、そこから名プロデューサーとしての復活を果たそうと奮闘しつつお嫁さんゲットに走る演劇プロデューサー。
そして第三作目では、時勢ゆえ戦争に駆り出され、海軍に入隊したという設定で、その休暇中に奥さん共々事件に巻きこまれる、演劇プロデューサーかつ海軍中尉。
読んでいると、ピーターという名前から、つい大好きなドロシー・L・セイヤーズのピーター・ウィムジー卿を思い浮かべてしまうのか、設定がアメリカだということを忘れてしまうんだけども。
『人形パズル』の冒頭で美人で女優な奥様と待ち合わせをするシーンでは、港?の名前からは場所がピンとこなくて、後から「サンフランシスコ」と出てきて初めて、あ、そうだったこれアメリカのお話だった、と思い出したw
ピーターがとってもおバカさんなところと、男らしくありたいと奮闘するところと、その愛妻アイリスの可憐ながら勇敢で、それでいて感情的にはとても女性らしいところが好き、かな。
ストーリー云々よりも、まずは登場人物のことを好きになれることが、特にシリーズ物を読み続けるかどうかの座標になる。
どれだけ評判が良くて、推理小説ならトリックに定評があろうとも、登場人物の誰も好きになれない、みたいなこともあって。
それは作品の良し悪しとは関係なく、単純に個人の嗜好で。
だから、評価・売上はそこそこかな、みたいな作品にドはまりすることもある。
そうでなきゃ、世の中にこんなに色々な小説が溢れている訳ないよね、と思う。
あれ、『人形パズル』の話は?っていう感じだなwww
どうして『人形パズル』という題名なのか、最後まで見れば納得できます、はい。
多少読みながら、あーなんかちょっと怪しいなぁ、と先バレしてる感じは否めないけどもw
でも楽しかった。