でも、これからはそうもいかない。
なぜなら…今まで自分にとって絵を描くことは一種の「自傷行為」であったから。
一番最初の絵を描いた時は、気持ちがとても不安定で、それを表現するような絵だった。
描けば少しは落ち着いた。
自分の痛みを紙に吐き捨てて、少し残る罪悪感。
世の中ほとんどのきっかけって案外、暗いものなんだと思う。
考えてもいないのに思い浮かぶパーツを描き出して、
いつの間にか形になってるのが楽しくて、気が紛れて描いていくようになった。
でも描けば描くほど、描いている時にだけ入ることができる「時間を忘れた空間」を好きになった。
その時間を忘れた空間では、想像する楽しさに夢中になれるんだ。
自然と自分が描く絵に愛情がこもるようになった。
絵を描くことは単なる憂さ晴らしだったのに、
いつしか絵を描くことが幸せに感じるようになった。
そうなってきた時から、描きたいものを想像するのも難しくなってきた。
これまでは自分の中の、痛みや苦しみや闇だけを描き出してしまえばよかったのに、
絵を描くことが楽しくなった今は、闇以外のものを描きたくなったからだ。
「闇」以外を表現したいから。
もう自己満足だけでは抑えきれない、自分の想像を誰かに伝えたい。
散々悩んで、何度も練習描きをして、頭が痛くなってきた頃にやっと一つが出来上がる。
可笑しいもんだよ。
痛みを和らげるために始めたことが、
いつの間にか痛みを生み出すものになってる。
でも何故かこの痛みや苦しみだけは吐き捨てたくないんだ。
同じ痛みなのに、何故かこの痛みには救いがあるから。
これからは絵を描くことを「自己主張」にしたい。
迷いはもうない。
僕は絵を描けるし描きたい。
木も草も花も空も朝も夜も街も撮りたい。
想像を映像に換えて表現したい。
自分の目線で見て気づいた感動を
何とかしてたくさんの人に伝えたい。
世の中、闇だけじゃないって自由を伝えたい。
僕はそうやって生きていきたいです。





