今日火葬をして来た。


とっても天気が良くて、11月なのに暑いくらいのお天気に恵まれた日だった。



朝起きたら旦那さんに
なんか凄い笑ってたけど何の夢みてたの?
って聞かれたけど、全く覚えてなくて
わたしそんなに笑ってたの?
って聞き返したら


火葬の朝に何ヘラヘラしとんねん!


ってツッコミそうなったって言われた。
きっと赤ちゃんとキャッキャしてたんだよって言ったら、じゃあ許すって言われた。


わたしは一体何の夢を見ていたのだろう。
しかも昨日も号泣しながらいつの間にか寝ていたので目が腫れ過ぎて旦那さんがひいていた。
写真に撮って貰ったらブス過ぎて自分でもひくくらいだった。



12時に病院で赤ちゃんを引き取る予定だったので早目に出てお昼を済ませ、12時頃に病院へ到着

最後に赤ちゃんの顔を見せて貰おうと頼んだけど、開ける事は出来ないと言われてしまい最後のお別れは出来なかった。

看護師さんに風呂敷を渡して少しすると
白い紙袋を渡された。
中にはリボン結びされた包みが入っていて、
昨日の可愛い風呂敷に包まれた箱はまるでプレゼントみたいだなって思った。
持って来た花束を添えたら益々誕生日プレゼントみたいになって、あまりにも可愛くてクスッと笑ってしまった。


軽っ


我が子の入った箱はあまりにも軽かった。


お身体大事になさって下さいね、と言われ
お世話になりましたと返事をして病院を出て
この病院に来る事はもう二度とないなと思いながら車に乗り袋を抱えて火葬場へ向かった


すぐに何で紙袋のまま抱いているのかと自分に突っ込んで、紙袋から出し、膝の上に乗せて初めて我が子を抱っこ出来た気がした

自然と涙が溢れた。

やっと抱っこ出来た
軽い こんなに軽いんだ
抱っこやっとしてあげられた


親子3人でドライブしてる、
目的地は火葬場だけど そんな事を思った。

運転してる旦那さんを見たら泣いていた。
それを見てわたしもまた泣いた。


病院から火葬場は近くて、車で15分程度。
親子3人で過ごせるのも15分程度。
お天気が良くて何だか本当にこの子が生きてたらこうやってわたしが抱っこして旦那さんが運転して3人でドライブとか出来たんだろうなって変な感じだった。


火葬場までわたしは赤ちゃんにこう話しかけていた


パパとママの元に来てくれてありがとうね
少しでも私達の元に来てくれて本当に本当にありがとう
少しでも一緒に居られて嬉しかったよ
今度は絶対元気に産んであげるからね
待っててね


死産した日、わたしはもう二度と妊娠したくないと思っていた。
こんな思いもうしたくないって。
でも今日、この子を手にして思ったのは
またこの子に会いたい。
すぐに会いたい。
だからわたし何でも頑張るから、
元気な体で産んであげられる様にわたし頑張るから待っててね


自然とそう思った。


火葬場の駐車場に着き、旦那さんに赤ちゃんの入った箱を渡して


はい 抱っこ


って、旦那さんの膝に乗せたら
旦那さんはまた泣いた。
泣きながら赤ちゃんを初めて抱っこした。
恐る恐る持って泣いていた。

運転してる間わたしが抱っこしてたから
火葬場の人に渡すまではあなたが抱っこしてあげてね。

時間が来たので火葬場で事務的な処理の後
赤ちゃんとのお別れが来た。
最後に箱に手を当てて、
すぐに産んであげるから待っててね
一人で少し寂しいかもしれないけど
待っててね

そう言ってお別れをした。


用意された待合室は20人は入る和室で
そこにわたしと旦那さんの二人っきりだった
二人で部屋に入りひたすら泣いた。
泣いて泣いて泣いて泣きまくって旦那さんが温かいお茶を淹れてくれた。
少し落ち着いてから遺骨が残ったらどうしようかねって話をしていたら係りの人が収骨に呼びに来た。

時間にして45分程だった。
45分で我が子は灰になった。


確認の為に収骨室に入り骨を確認すると
何と骨が残っていた。
二人で驚いていた。

渡された箸が極太でこんなんでこんな細くて小さいの拾えるの!?って聞いてしまった。

火葬場の係りの人が、大人でも骨粗しょう症の人の骨だと太く見えても箸で持った瞬間に砕けちゃうし、こんな細くて小さな骨でもしっかりしてたりもするんですよって言われた

わたしも旦那さんも最初は掴んだら粉々になってしまうんじゃないかと思って恐る恐る掴んでいたが、我が子の骨は意外としっかりしていて最後らへんはガツガツ入れていた。

これも骨?

いや、それは違いますね

これは骨ですかね?

あ、それは骨ですね

こんな所にも骨飛んでる!

よく見つけたな


そんなやり取りを必死でしつつ何とかめぼしい我が子の遺骨は旦那さんと二人だけで全部取りきる事が出来た。
それでも全部でスプーン小さじ一杯程度だ

言ってくれれば家から箸持って来たよって位あんな極太箸であんなほっそくてちっさい骨拾うの逆に難易度高かったよ。

取りきれない指の骨などの本当に細かいのは火葬場の人にちりとりで取ってもらい収骨が終わった。
骨壷の蓋を閉めた火葬場の人が


これ、蓋がカタカタしてちゃんと閉まらないんですけど大丈夫ですか?


と聞いてきた


…大丈夫です。


旦那さんと二人でそう言った。
それ骨壷じゃないんです、と心で呟いた。


遺骨が出ると埋葬許可書が出される。
お墓かお寺に納骨する際に必要な書類らしい


骨になった我が子を両手に抱きながら火葬場を去り、近所の水子寺へ手を合わせに行った
二人だけでただ手を合わせるだけだけど
心の中で供養はしてあげないとねって。


その後旦那さんの実家へご両親に報告をしに行って、仏壇に遺骨を置いて手を合わせた。

旦那さんがボソッと

いかにもって絵面だよな、って笑った。
わたしも声に出して笑ってしまった。


誰のせいでもないんだからね


旦那さんのご両親にそう言われた。
今は誰に何を言われてもどの言葉もきっとわたしにはぴんとこない。
わたしの心と体をみんなが気遣ってくれてるのは痛いほどわかってる。
今のわたしは旦那さん以外の言葉がまったく心に伝わって来ない酷い人間になっている。
心配してくれているのにごめんなさい。


旦那さんの実家を出た後、ちゃんとした骨壷を買いに出掛けた。もう目星は付けていた。
これならいいよねって二人で納得出来た物だ


お蕎麦屋さんでカツカレーと天ぷら蕎麦を平らげてTSUTAYAでビデオを借りて帰宅。


遺骨を移し替えてどこに置こうか悩んだ末
リビングの一角に置くことにした。
当分はここで親子三人で過ごそうか。
遺骨をどうするかはまだ決めていない。
まだ決めなくていいよねって。
ゆっくり二人で考えよう。

わたしと旦那さんの写真立ての隣に
今はちょこんっとうちの子が居る。

おやすみ赤ちゃん。





因みに私たち夫婦が選んだ骨壷は
Sottoというブランド?の物で1万円程でした
いかにもじゃなくて、ふと目にしても悲しくならないそういうのがいいよねっていうのが二人で気に入った点です。
探されて居る方の参考までに。