新幹線の車窓から③意味のないことと知りながら、新幹線の走った線路を視線だけで振り返ったほど。そして、ああそうかと思いました。振り返った民家の軒先に、まるまるとした柿と同じ色を見つけたのです。そこには、秋が、列をなして垂れていました。私の中を駆け巡る記憶の線路が、追贈同じ景色の中を走ります。あの柿の木に向けられた、いくつもの優しさや感謝が見えたような気がしました。